自己 生 愛 パーソナリティ 障害。 自己愛性人格障害の怒り方の特徴について

自己愛性人格障害の女性の行動の特徴について

自己 生 愛 パーソナリティ 障害

自己愛性パーソナリティ障害を考えるうえで注目したいのは、自己愛的な人の周辺で精神科患者が生産されることである。 …家庭内のいわば法律と化した男性のもとに支配され、妻はうつ病の、娘は境界性パーソナリティ障害の治療を受けているということもまま見かける。 筆者はこの種の精神医学的ケースを自己愛性パーソナリティ障害代理症と呼ぶことにしている。 p130 尊大で横柄な人、というのは身の回りにときどきいるものです。 ところが、その程度が度を越していて、家族や部下が当惑したり、被害を受けたりする場合があります。 以前の記事で書いたと対をなすものとして、「 自己愛性パーソナリティ障害」という概念があるそうです。 少し気になることがあったので、さまざまなパーソナリティ障害を説明している本、ソナリティ障害とは何か 講談社現代新書を読んでみました。 自己愛性パーソナリティ障害とはどんな人のことを言うのでしょうか。 また、自己愛性パーソナリティ障害の人の家族や、会社の部下が苦しむ 「自己愛性パーソナリティ障害代理症」とは何でしょうか。 もくじ• これはどんな本? この本は、、三田精神療法研究所所長の牛島定信さんの本です。 不登校、高校中退者、ひきこもりといった不適応を起こしている若者の存在がある。 彼らは学生時代に不適応を起こしたまま、年齢相応の社会的第一歩を踏み出せないでいる人たちである。 p6 こう書かれていることから、パーソナリティ障害はこのブログの話題と一部かかわっていることがわかります。 この本は、そのような問題を遺伝や脳機能障害ではなく、発達段階の問題としています。 最近では、パーソナリティ障害といえども脳組織あるいは脳機能と結びついた概念という考え方が拡がっているが、幼児期にしろ、思春期青年期にしろ、そうした発達段階でのトラウマ的な体験がその後の発達に影を落としているという視点を堅持したかった。 p220 この書評では、個人的に興味があった自己愛性パーソナリティ障害について取り上げますが、この本は、他のさまざまなパーソナリティ障害、あまり本が出ていないものについても取り上げているので参考になります。 またパーソナリティ障害とまではいかない、個性といえるレベル、つまりさまざまなパーソナリティについても光を当てています。 自己愛性パーソナリティ障害の6つの特徴 この本では、自己愛性パーソナリティ障害についてp122-135で解説されています。 自己愛性パーソナリティ障害は境界性パーソナリティ障害と対をなす、比較的新しい概念だそうです。 1971、H・コフートが誇大的な自己を露呈するケースについて名づけました。 二面性があったり、突然激しく怒ったりするなどの点は、境界性パーソナリティ障害と似ています。 しかし、境界性が「見捨てられた」という自尊心のなさを特徴としているのに対し、自己愛性は尊大さを特徴としているそうです。 以下に自己愛性パーソナリティ障害の特徴を6つ挙げましょう。 自分は特別な人間だ。 自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分を 特別な人間と思っています。 自分には才能も業績もある、という想いに裏打ちされたもので、それを周囲に認めさせようとしてひそかな努力をするので、ある程度の成功を収めている場合があります。 たまたまもらった有名人の名刺を見せて、さも親しいつきあいがあるかのように振舞うなど、自分を偉大に見せよう、華美に見せようとすることがあります。 このような誇大自己は、ときにアスペルガー症候群 自閉スペクトラム症 の人にも見られることがありますが、アスペルガー症候群の人は裏表がなく純粋なのに対し、自己愛性パーソナリティ障害の人は人によって態度を変えるなど二面性を使い分けるのが上手です。 他の人は道具にすぎない 自分に対して並々ならぬ関心がある一方、他人に対しては思いやりがありません。 恋人、配偶者、友だちを、自分の都合に合わせて使用する道具としか考えていないように思えます。 自分の目的を達成するために他の人たちを不当に利用するなど、良心のかけらもないといった印象を与えます。 自己愛性パーソナリティ障害の人は一見サイコパスのように他人を扱いますが、サイコパスが自分にも他人にも同情しないのに対し、自己愛性の人は、自分に対する愛があるという点で異なっています。 「自分以外の人間はいてもいなくてもいい、使い捨てのものにすぎない」あるいは「自分以外の人間に少しも興味がない」といった態度は、自己愛性パーソナリティ障害の本質を捉えています。 自己愛性パーソナリティ障害は育ちの問題に由来する後天的なものですが、サイコパスは先天性の脳の異常だと言われています。 詳しくはこちらをご覧ください。 突然の激しい怒り 自己愛性パーソナリティ障害の人の突発的な激怒は、「自己愛的怒り」と呼ばれます。 周囲の称賛や賛同を得られないときや、批判的なことばや拒否に直面したとき、激しく怒ります。 憤りを超えて、自殺念慮を伴う抑うつになることもあります。 このような問題は、結婚を機に、配偶者が自己愛的欲求に答えてくれたないため表面化することが多いそうです。 就職して、上司との折り合いが悪くなることで表面化することもあります。 こうした突発的な怒りは、アスペルガー症候群でも見られますが、サイコパスの場合は、感情をコントロールする力に長けていて、プライドを傷つけられても冷静さを失ったりせず、もっと巧妙な仕方で仕返しすることが多いようです。 裏表がある 自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分を誇大に見せるためであれば平気で嘘をついたり、人をだましたりすることがあります。 家の中や自社内では尊大で高圧的な人でも、外部の人に対しては理知的で誠実に見せかけるのがうまかったりします。 そのような二面性について本人は意識せず、羞恥心を感じたりはしません。 これはサイコパスと同様です。 意識されない劣等感 自己愛性の人の尊大さは、背後にある、自分は人間として決定的に大事な資質が欠落しているというコンプレックスの裏返しです。 これはサイコパスとは大きく異なる点です。 若いころは尊大な自分が弱い自分を押さえ込んでいるため活躍しますが、人生に陰りが見え、無理が利かなくなってきたとき、弱さが露呈し、抑うつ状態になることがあります。 例として三島由紀夫が挙げられています。 この背後にあるコンプレックスを本人が意識することはないため、コンプレックスを克服したり治療しようとしたりすることはありません。 これに対し、回避性パーソナリティ障害 森田神経質 の人は両者が内面で葛藤し、嘆き苦しみながら克服しようと努力します。 甘えられない 自己愛性パーソナリティ障害の人は、だれかに頼ったり、力を借りたりするのを恥ずかしいこと、情けないことと軽蔑し、人の力を借りないと生きられない人たちを見下します。 上手に甘えることができず、恥を感じることなく他者と本当の気持ちを通わせることが難しく、羞恥心がとても強いため、ごく当たり前の欲求や依頼さえできません。 ところで、この記事は、2013年に書いたものですが、2016年に書かれたドナルド・トランプのゴースト・ライター、トニー・シュウォルツによる記事が、自己愛性パーソナリティ障害の見本のような人物像を描写していて、ここで挙げた6つの特徴と寸分違わず一致しているのは興味深いところです。 「自己愛性パーソナリティ障害 代理症」とは? この本を読んで、特に関心を持ったのが、冒頭で紹介した 「自己愛性パーソナリティ障害 代理症」という考え方でした。 自己愛性の人は社会で活躍することも多く、年齢が進むまで破綻しないこともしばしばです。 自己愛性パーソナリティ障害が問題となるのは、当人が辛いというより、 自己愛的な人の周辺で、精神科患者が量産されてしまう、ということのほうです。 やり手の部長が絶対的な掟で縛った職場にうつ病患者が大量発生したり、支配的な亭主関白の男性の家庭で、妻がうつ病に、娘が境界性パーソナリティ障害になったりします。 トラウマ研究の専門家ヴァン・デア・コーク博士の著書 にはこんな記述がありました。 追跡調査のときにPTSDあるいはうつ病と診断された母親を持つ子供は、情緒面で重大な問題を抱えている割合が6倍、自分の体験に対する反応が過剰に攻撃的である割合が11倍もあった。 父親がPTSDの子供は、行動面にも問題が見られたが、その影響は間接的で、母親を介して伝わったことをチェムトブは発見した。 短気な配偶者や、自分の殻に閉じこもっている配偶者、恐れおののいている配偶者と暮らしている人は、うつ病などの大きな精神的重荷を背負い込まされる p196-197 これは、PTSDの親や配偶者を持つ人たちについての追跡調査ですが、自己愛性パーソナリティ障害などの精神異常を抱える人の家族にも当てはまります。 次の見出しで考えますが、自己愛性パーソナリティ障害とは、子ども時代からの否定的な養育体験という慢性的なトラウマがもたらした一種のPTSDとみなすこともできます。 そうした人が母親また父親である家庭の子どもが、情緒面の問題を抱える確率が驚くほど高くなっていることは、親の精神疾患を子どもが代理的に背負い込まされることを示しています。 さらに悪いことに、父親がそうした問題を抱えていた場合、まず配偶者である母親に精神的重荷が生じ、間接的に子どもにも伝わる、という一家総崩れの図式は、「自己愛性パーソナリティ障害代理症」の本質を表しているといえるでしょう。 そのような状態になってしまったら、できれば、自分の心身の健康を守るために、自己愛性パーソナリティ障害の人から距離を置くか、関係を断つかしたほうがいいと思います。 しかしそれができない状況なら、相手のメンツを立てて、常に敬意をこめて接し、下手に出たり、すぐ謝ったりして、忍耐強く接するしかないでしょう。 また、似かよった概念として、アスペルガー症候群の人の配偶者が精神的な負担を抱えてしまう 「カサンドラ症候群」というものがあります。 「カサンドラ症候群」は自己愛性パーソナリティ障害代理症のように精神的暴力が伴うというより、アスペルガー症候群と定型発達者の価値観や考え方のすれ違いから生じるものです。 しかしアスペルガー症候群の人が自己愛性パーソナリティ障害と間違われたり、その逆もあったりすることから、一部重なり合っているところがあるものと思われます。 どこに原因があるの? によると、自己愛性パーソナリティ障害の原因は 、 「母親の共感を得られなかった子ども」時代にあるのではないか、と書かれています。 幼児期に母親 あるいは父親 にけなされたり、ダメ人間だと思わされたりした結果、「恥の心理」が強くなり、自己防衛のために、反動的に誇大になってしまうということのようです。 これらの自己像のせめぎあいのなかで中心的役割を果たすのが、「恥の心理」である。 いわば、幼児期に母親にけなされ、腐されて生じた自尊心の傷つきをいかに癒していくかの問題である。 それだけに、自己愛性パーソナリティ障害は恥の精神病理であるといっても過言ではない。 罪悪感を基本的感情とする強迫性パーソナリティ障害と対照的である。 p128 境界性パーソナリティ障害と同様、おそらく一種の愛着障害なのでしょう。 しかし、境界性パーソナリティ障害が、おもに 「不安型」と呼ばれるタイプの愛着スタイルと関係しているのに対し自己愛性パーソナリティ障害の人は反対の 「回避型」と呼ばれる愛着スタイルと関係しているのではないかとされています。 にはこう書かれていました。 幼い頃に認められる回避型は…自己愛性パーソナリティや反社会性パーソナリティ、シゾイドパーソナリティに発展する方が典型的である。 この3つのパーソナリティには、大きな共通項がある。 それは、共感性が乏しく、クールで、相手の気持ちや痛みに鈍感だということだ。 p100 境界性パーソナリティ障害と関係する「不安型」が人の気持ちに過敏すぎるのに対し、「回避型」の特徴は、感情を遮断して鈍感になることであり、人の痛みを考えずに冷酷に行動する場合があります。 わたしたちの社会では、このような症状は、男性のほうに現れやすい文化的なバイアスがかかっているかもしれません。 どうやって治療するの? によると、自己愛性の人が治療を求めることはあまりありませんが、劣等感を抱いて治療を求めてくる場合もあるそうです。 しかし治療をはじめると、治療者を理想化したり、かと思えば辛辣になり、説教じみた批判をしたり、突然怒ったりするので、治療は 「そんな生易しいものではない」と書かれています。 境界性パーソナリティ障害の場合と同様です。 治療のためには患者が否認してしまっている自信のない弱々しい自己と向き合うよう促す必要がありますが、激しい抵抗に遭います。 他の障害とは違い 、「治療者が率直に謝る心の準備をしておく必要がある」そうで、失敗はつきものと認識して、知らないうちに患者を傷つけてしまったときにはお詫びの気持ちを伝えることが大切だそうです。 これは、自己愛性パーソナリティ障害と接する家族の場合も同様でしょう。 それでも治療できる場合には、以下のような方法が役立つそうです。 ソーシャルスキル、コミュニケーションスキルを学べるよう助ける。 マイナスの感情を受け入れ、対処する方法を学ぶ。 いろいろな世代の男女が混じった職場やアルバイト、趣味その他のグループに参加して適応していくようにする。 といっても、自己愛性パーソナリティ障害代理症の項でも述べたように、一般の人は、自己愛性パーソナリティ障害の知人を治そうとするよりは、関わりを避けたほうがいいと思います。 医師でさえ手を焼くという、このようなタイプの人たちに関わり続けることで、人生を台なしにしてしまうのは、非常に残念であり、危険なことです。 うまくいった治療例 先ほどのヴァン・デア・コーク博士の著書 には、おそらく自己愛性パーソナリティ障害と思われる、ピーターという男性の治療のエピソードが載せられています。 私の診察室で腰掛けたピーターは、定期的にスカッシュをしているおかげで申し分のない健康状態で、その態度は自信の域を越えて、尊大と呼ぶのがふさわしかった。 …彼は私に、妻の「気難しさ」を改善してやれる方法を知りたいだけだと言った。 彼女は、彼の行動が冷淡だとし、それをどうにかしなければ別れると脅したという。 だがピーターはこれについて、妻の認識が歪んでいるのだと断言し、その証拠に自分はまったく何の支障もなく病人に親身に接していると語った。 p485 ピーターは、ヴァン・デア・コーク博士の診察室に来ましたが、自分の問題について相談しにきたわけではなく、なんと尊大にも妻の異常を解決してほしいと言いにきたのでした。 しかもそれは妻を思っての行動でもなく、離婚すると脅されたためでした。 離婚されると自分の華々しい社会的経歴にキズがつくと考えたのかもしれません。 しかしヴァン・デア・コーク博士は、彼の表面的な自信には欺かれず、延々と続く自慢話を聞きながらその内面を注意深く観察しました。 私はピーターの強靭さと正確性へのこだわりに惹かれたが、一方で、これまでごく頻繁に目にしてきた事実を、彼とも見出すことになるのではないかと思わずにはいられなかった。 すなわち、力に固執する内部の管理者はたいてい、無力感を覚えないための防衛手段として生み出されているという事実だ。 p486 ヴァン・デア・コーク博士は、ピーターの尊大さは、 「無力感を覚えないための防衛手段」ではないかと考えました。 もちろん、それは、ピーターが意識してやっていることではなく、意識されていない子ども時代のトラウマによる無意識の行動です。 その後の文脈を読むと、なんとかピーターを説得して、精神療法をはじめますが、ピーターは 「自分はまったく支障もなく」感じていましたし、 「精神科医は今なお魔術まがいのことをやっていると確信し」、精神療法など 「ニューエイジ志向のでたらめ」だと軽蔑していたので難航しました。 ようやく彼の子ども時代のトラウマを探り当てましたが、少年時代の自分の弱さと向き合うことができず、 「完全に心を閉ざし、私の診察室に足を踏み入れることは今後二度とないだろうという捨て台詞を残して」帰っていきました。 しかし妻がついに弁護士に連絡して離婚を申し立てたので、ピーターは追い詰められて診察室に戻ってきました。 そして、こんどは腹をくくって、自分の子ども時代と向き合いました。 彼が思い出したのは、父親に抱きつこうとしたところ、母親の言うことを聞かなかったとして平手打ちされたり、家の中で恐怖のあまり悲鳴を上げたりしていた自分の姿でした。 ピーターはヴァン・デア・コーク博士の指導のもと、を受け、弱々しくみじめだった少年時代の自分を受け入れ、怖くて逃げるしかなかった父親の思い出と向き合うようになりました。 私はピーターに、少年にその経験がどれほどつらいものだったかがようやく理解できたと伝えるように勧めた。 彼は長い間、悲しげに押し黙っていた。 そこで、少年に彼を大切に思っていることを示してはどうかと提案した。 しばらく説得を重ねたところ、ピーターは少年を抱き締めた。 厳しく冷淡に見えるこの男性が、少年をどう扱えばいいのかをきちんと知っていることに私は驚いた。 それから、しばらく間を置いて、私はピーターにその場面に戻って、少年をそこから助け出すように促した。 ピーターは、一人前の男として父親と対峙する自分を想像し、父親にこう告げた。 「もしこの子にまた手を出したら、私が駆けつけて殺してやるからな」。 p490 こうしてピーターは、ついに、自分が「無力感を覚えないための防衛手段」として、尊大で批判的になっていることを受け入れることができました。 しかしこれで彼の性格がすぐに変わったわけではなく、何度も後戻りしながら、傷ついていた心のケアを繰り返し、徐々に家族や職場の人たちとの関係を修復していったそうです。 ピーターの場合も、多くの自己愛性パーソナリティ障害の例に漏れず、治療は極めて困難でした。 彼もまた、自分から精神科医に助けを求めるようなことは絶対にないタイプの人でした。 幸運だったのは、妻が断固とした行動をとって、夫の言いなりにならなかったこと、そのせいでピーターが、自分は健康だと信じていながら図らずも精神科医の診察室へ出向くことになったこと、そしてそこにいた医師がプロ中のプロだったことでしょう。 この記事は家族のために 現実的な見方をすれば、自己愛性パーソナリティ障害の人が自分から治療を求めるなんてありえませんし、ましてや自分に問題があるとも思わないので、このブログ記事を自分のことだと考えて読んだりするとも考えられません。 ネット上で、たまに自分が自己愛性パーソナリティ障害ではないかと悩んでいる人や、プロフィールに自己愛性パーソナリティ障害だと書いているような人を見かけます。 しかし、途中の「意識されない劣等感」のところで説明したとおり、葛藤があるということ時点で自己愛性パーソナリティ障害らしくなく、おそらく回避性パーソナリティ障害やアスペルガー症候群など、別の問題を誤認しているはずです。 自己愛性パーソナリティ障害の大きな特徴のひとつは、自分では欠点に気づけないほど尊大であることです。 だからこそ、この記事は、「自己愛性パーソナリティ障害」の本人ではなく、 「自己愛性パーソナリティ障害代理症」の周りの人たちのための記事として書いているわけです。 たとえ自己愛性パーソナリティ障害の人が家族にいるとしても、大きな害を受けていない状態であれば、当人が抱える「恥の心理」について理解して、敬意を込めて丁重に接することで、家庭内が丸く収まるかもしれません。 その場合は、横柄に振る舞うのは傷つきやすい心の裏返しであることを意識して、当人が欲しているのはなによりも、尊敬の念である、ということを忘れないようにしましょう。 ピーターも最初、ヴァン・デア・コーク博士にこう述べていました。 彼は他人に厳しいが、自分自身に対してはさらに厳しく、他人からの愛情など不要で、尊敬さえ得られれば十分だと言い切った。 p486 自己愛性パーソナリティ障害の人は、子どものころに当然受けるべき尊厳を認めてもらえなかった心の傷が根底にあるので、家族が深い敬意を示し続け、求めてやまない尊敬を得られるようになれば、激しい自己防衛が徐々に和らぐ可能性があります。 それは言い換えれば、自己愛性パーソナリティ障害の人の心に欠けている 「安全基地」の役割を果たすことにより、もう自分を守るために過度に尊大に攻撃的になる必要はないのだ、ということに気づかせ、安心させるということでしょう。 しかし心身に危険が及ぶほど害を受けている場合、家族ができるのは、自己愛性パーソナリティ障害の人を変えるための努力ではありません。 自己愛におぼれている人を助けようと飛び込んでも、自分もまたおぼれて、助けるどころか先に窒息してしまうのが自己愛性パーソナリティ障害代理症の怖さです。 家族にできるのは、ちょうどピーターの妻がそうしたように、自己愛性パーソナリティ障害の人の支配から抜け出すため、法的手段や行政機関などの権威に訴えることでしょう。 家族が断固たる行動をとって、もはや自分の思い通りにならないとわかったなら、ピーターのように、自己愛性パーソナリティ障害の人の尊大な心も揺らぐかもしれません。 そこで変化するきっかけをつかむか、それとも怒りに任せて、より高圧的になるかは、その人次第です。 しかし少なくとも、断固たる行動によって 「共依存」の関係を断ち切ることが、当人にとっても、家族にとっても、自分の人生を取り戻す第一歩なのです。

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自己愛性人格障害を自分で治す、克服する方法は?

自己 生 愛 パーソナリティ 障害

「とにかく職場にいたくない」「息苦しい」「帰りたい」「気が変になりそうだ」と、お悩みではありませんか? そんな事は無いということであればそれに越したことはありません。 万一、先に書いた内容に当てはまるような方がいればご注意ください。 そのままほうおっておくと「うつ病」を発症してしまうかもしれません。 実際それの一歩手前だという方もいらっしゃるのでは。 この苦しみの原因は一体なんだろうか?なにが原因になって今の状況になってしっまたのでしょうか?悩みが悩みを呼び一層深まり悩み地獄の淵に立っている。 そんな状況ではありませんか。 原因がわかりさえすれば何とかなるのだけれども。 原因はつかめているのだが解決方法がわからない。 解決させるのに自信が持てない。 そんな声が聞こえてきそうです。 ご安心ください。 すでにお気づきの方もいらっしゃいますね。 そうです。 その原因、実は「上司」なのかもしれません。 「えっ。 上司って助けてくれる存在ではないのですか?」「それはわかっているが、上司の何が自分を苦しめているのか?がわからないんだよ」そんな心の声が聞こえてきそうです。 そうです。 厳しく接してくる事もあるのですが、やっぱりここ一番でフォローしてくれたり、解決策を示してくれるのが上司たるものの役目。 本来カバーしてくれるはずの上司が何故、あなたを苦しめる原因になっているのか。 その理由に迫ってまいりましょう。 「いつも何故だか不遜な態度を向けられる」「無視をされる」「何か意見をすると罵詈雑言をぶつけられる」「身体的特徴や行動の癖等を皆の前で指摘されたりからかわれたりした」「いつも自分だけ悪者にされる」「脅すような言葉や態度で追い込んでくる」「一切自分の非は認めずこちらの責任にする」こんなパワハラやモラハラだと感じるような苦い思い出と経験をされたのではありませんか? これらすべて、次の一言で言い表されるかもしれません。 それは「自己愛性人格 パーソナリティ 障害」といのものかもしれません。 パワハラやモラハラをあなたが理不尽に受けた理由は、上司が「自己愛性人格 パーソナリティ 障害」の持ち主の可能性があります。 ここで疑問が生じますよね!「自己愛性人格 パーソナリティ 障害」って何?。 初めてこの言葉を耳にした方もいらっしゃるのではと思うのですが、「この自己愛性人格 パーソナリティ 障害」をもつ上司が、なぜあなたを苦しめるのかについてもう少し調べてまいりましょう。 自己愛性人格 パーソナリティ 障害とは、 ありのままの自分を受け入れられず、かつ自分自身を愛することができません。 一方、 自分は素晴らしい人間だ。 他人よりも偉大で優れている存在だと思い込んでしまう人格障害の一種です。 ですから、これにふさわしい扱いを他人より受けれないと、必要以上に自分を偉大で優れた人間に見せようと誇張した態度や言動をとってしまいます。 自分が中心という考えでいますから、他人の立場で物事を考えたり・思いやりのある接し方はできません。 「この人は自分のことを良く評価してくれるのか?ほめてくれるのか?」そのことしかありません。 このように発展してしまった原因として挙げられているのが、小さいころに親からの愛情のかけられ方が過保護であったり、過剰な期待を受けていた。 それとは逆に親からの愛情の不足であったりとされています。 ほかにも生まれ持った気質であったり、脳内の神経伝達物質の分泌バランスが崩れている場合もあるといわれています。 パーソナリティ障害の上司は、ライバル心が強くこれが更に強くなると嫉妬心へと発達し、こちらの業績に対し何かしら下げようと、上げ足をとったり難癖をつけて来ます。 決して良い成績が取れても腰を低く、言動を共にしましょう。 また、上司の言動から日常において感情的になりやすい状態にあることも多いと思いますが冷静に取り繕い共感しているフリをしましょう。 とにかくこちらはよき理解者であり共感者であることを相手に感じさせましょう。 そうすれば相手は何も言ってくることはありません。 実際にオフィス内での座席の位置や飲み会での座席等、実質的な距離をおくことで心が安ぎます。 が、ここでお伝えしたいのは実際の距離だけではなく「心理的 心の 距離」をおくということです。 「この方はこいう個性 パーソナリティ障害 を持たれている」ということを常に頭の中に入れておけば相手を理解することに繋がり、 どい暴言をぶつけられても、冷静に俯瞰することができます。 これにより動じることなく・こびることなく・できない要求にはすっぱり断る対応ができるようになります。 方法としては上司の上司に相談するというもの。 しかし実際の効果は得られにくいでしょう。 当然対象の上司は自分より目上の上司を取り込むのは非常にうまく既に相談しようと考えていた上司は懐柔されているでしょう。 ですから逆に報復にあい、脅されて終わるのがオチかもしれません。 であればしがらみのない人事・相談窓口へ相談に行ったほうがよいでしょう。 弁護士やその他公共機関など第3者を頼るほうが良いでしょう。 上司の上司も対象の上司を利用しなければならない部分もありますからね。 できる上司なら既に何かしらの対応をすでに取ってくれているでしょう。 一番残念ではありますが最も速攻性のある対処方法は転職です。 キャリアの形成や努力の末やっと入社することができたという思い入れや計画があったでしょう。 正社員であったならアルバイトになってしまい収入面でのマイナスがでるかもしれません。 しかし、一番最悪であるご自身が壊れてしまうといった愚を避けることが最も大切です。 理不尽な扱いに耐えてうつ病を発症したり自殺といったことになると家族も巻き込んだ不幸に発展しますから、これは絶対に避けなければなりません。 超負けず嫌いの方やどうしても上記のものができないといった方やまだ何か試してみたいんだという方にお勧めするのが、昔はやった飲ミュ二ケーションです。 飲み会か~と思われるかもしれません。 2時会・3時会にお金も掛かる良いことは無い。 しかしやってみると効果は意外と高い。 本当かと疑われることでしょう。 しかし、本当なんです。 なぜなら私も何度も実践してきた方法だからです。 ここで一つのコツがあります。 正直に飲み屋には行かないということ。 飲み屋などに行ってしまうとこれまでのパワハラ・モラハラの火に油を注ぐというもの。 必ず上司いるの席に呼ばれ他部署の上司が同席すの前で同席す散々にクドクドと一切を否定する言葉を浴びせ倒されます。。 間違っても2時会からは飲み屋に行ってはいけません。 1時会は全体の事や会の趣旨があるので遠くの席で我慢しましょう。 ではどうすればいいの。 そうですよね。 それは「カラオケに行け」です。 カラオケに行ったならとにかく相手にマイクを握り倒させましょう。 一切こちらに話ができないほどに。 採点表示や点数が悪ければ途中で曲が終わってしまうなど今では色々な企画が準備されています。 それらを総動員しましょう。 その後のやることといえば「場の雰囲気をとにかく盛り上げる」こと。 上司の高得点がでれば一緒に喜びましょう。 この時間、相手は楽しくご機嫌ですしこちらは気が楽になります。 まさに「ストレスフリー」です。 間違いなく2時会からはカラオケの選択です。 ここでお伝えしたい本当の効果があります。 それは何故こちらが「ストレスフリー」になれるかということ。 それは普段厳しい表情や言葉ばかりを投げかける上司の楽しんでいる姿や表情を目の当たりにしているからです。 嫌いな相手でも楽しそうにしていればその波は伝わるものです。 これが非常に大事だということです。 言い換えれば嫌いな相手でも一緒に遊ぶということ。 子供同士でも喧嘩をしていた者同士でも一緒に遊べば元通り。 実際にはこうはなりません。 が、疑似的な体験が双方に残るということです。 これを何度も繰り返すことが環境を好転させることへとつながっていきます。 少なくともこちらの心理的変化は絶大です。 本当は望んではいけませんが、あなた自身が転職したり心療内科で治療をうける対象ではないのです。 相手が自身の事を理解し専門科を訪ね治療を受けるべきなのです。 今部下たちが苦しんでいる状況をその上の上司は敏感に察知しなければなりません。 でなければ優秀な人材の流失となってしまいます。 これからの時代人材の確保が難しいと見込まれているなかどう考えているのでしょうか。 部の管理が楽だからと対象の部下の所業をわざと見過ごしていませんか?もし、その部下と一緒になって相手を罵倒しているとしたら・・・・恐ろしですね。 こんな会社に未来はあるのか?部下が上司の心情を忖度して良いことはあったでしょうか?上司が部下の心情を忖度できる会社。 上司の上と部下の下。 鏡合わせで見てみると同じ文字。 こんな発想で言動してみてはどうだろうか?.

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自己愛性人格障害 顔つき|男性・女性

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どうも、精神疾患・発達障害を専門にしている心理カウンセラーの泉です。 この記事を読んでいるあなたは、尊大で傲慢な態度を取る人に悩まされているのではないでしょうか?またはあなた自身が、自分は自己愛性人格障害なのではないか…と疑っているのかもしれません。 メンタル系の病気の中でも、特に人格障害(現パーソナリティ障害)はなんとなく誰にでも当てはまりそうな感じがして、自分やまわりの人が本当に人格障害なのか判断しにくいです。 私の大学の友人は心理学の講義で人格障害を学んでから、まわりの友人全員が人格障害に見えるようになったと言っていました…。 それくらい、半端な知識では判断しにくいものなのです。 そこで今回は、自己愛性人格障害の特徴のなかでも特にわかりやすいものを10個に厳選してお伝えしていきます。 医学的な診断基準に加えて、わたしが実際に対応したケースを元に具体例を交えてお伝えします。 自己愛性人格障害の特徴~医学編~ 尊大な態度の人、横柄な人というのは身の回りにときどきいますよね。 それが単なる性格で一般的な範囲内なのか、それとも異常で診断名がつくレベルなのか、判断はとても難しいものです。 では、精神科医はどうやって判断をしているかというと、DSM-5という診断マニュアルを使っています。 DSM-5の診断基準 誇大性 空想、または行動における 、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになります。 次のうち5つ またはそれ以上 によって示されます。 自己の重要性に関する誇大な感覚 例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待します。 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれています。 自分が特別であり、独特であり、ほかの特別なまたは地位の高い人達に または施設で しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じています。 過剰な賞賛を求めます。 特権意識、つまり特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待します。 対人関係で相手を不当に利用します。 つまり自分自身の目的を達成するために他人を利用します。 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしないです。 しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込みます。 尊大で倣慢な行動または態度。 なんとなくイメージはつくでしょうか?ただ、医学的な専門書の記載なのでちょっとイメージしにくいものもありますよね。 自己愛性人格障害の特徴~具体例編~ ここからは、自己愛性人格障害の具体例をお伝えします。 実際が私が対応したケースの特徴を3カテゴリ10種類にまとめてみました。 ほかの方がやっている分類もたくさん参照してみましたが下記の情報でほぼ網羅できていると思います。 プライドがクソ高い 自己愛性人格障害の特徴で一番わかりやすいのが「プライドの高さ」です。 より細かい特徴と具体例は下記になります。 根拠はないけど自分は特別だと思ってる• なんの実績もないのに、「自分が本気を出せば何でもできる」と信じ込んでいる• 10年以上引きこもっていて就職した経験もないのに「自分はマネジメントとかできちゃうんで」という。 いまの総理大臣の名前も知らないのに「日本を変えなきゃいけないから選挙に出る」とかいう 2. 自分の評価に敏感• 面接など評価される場面に弱い、避ける• 思ったよりも氷菓が引いと評価者をバカにする• 褒めてくれる人が大好き 3. 外面はめっちゃいい• 初対面では頼りになりそうないい人• 身なりもしっかりしていて清潔感がある• 仕事できそうオーラを出している人も多い 4. 自分より下に見た相手はとことん下に見る• 「こいつ頭悪いな」と思った人の意見はまったくきかない• 気に入らない上司の言うことは聞かない• 下に見た人に対してはあからさまに馬鹿にしたような態度・発言をする 5. 人に相談しない• 自分の悩みを一切他人に相談しない• 「悲しい」「つらい」といった弱音をまったく吐かない• 助言をもらっても行動に移さないため何も改善されない 失敗を受け入れられない脆さがある 自己愛性人格障害の大きな特徴の2つ目は弱さ・脆さです。 具体的には下記のような特徴があります。 うまくいかないことは病気や他人のせいにする• 就活の面接で落ちた理由を「自分が優秀で扱いづらいと思われた」と思い込む• 仕事がデキないから昇給しないのに、評価する上司が無能だから理解されないとグチる• うまくいかないのが怖いことが原因なのに、うつ病を理由にして引きこもる 7. 言い逃れができない失敗をすると一気にボロボロに崩れる• 完璧に論破されると寝込んで出勤できなくなる• 恥をかいたと感じるとそのコミュニティからこっそり抜け出し二度と参加しなくなる• 理想通りの自分ではなくなると、すべてがどうでも良くなる 8. 指摘してきた相手を過剰に責める• ちょっとした指摘に対して逆上する• 指摘ですらない提案に対しても逆上する• 指摘される雰囲気を感じ取るとあからさまに威圧的になる 自分の価値を高めるもの大好き 自己愛性人格障害の人は、「ありのままの自分」に価値を感じられません。 そのためスキルや資格、名声など自分の外側のものをたくさん得て価値を高めようとします。 やたらと人に教えたがる• 後輩が入ってくると率先して教えようとする• 「お前は教えなくていい」と指示されても教えようとする• 新入社員にあることないこと吹き込んで自分の味方につけようとする 10. 資格や肩書が大好き• なにかといつも資格勉強している• 受かったら大げさに自慢するが、落ちたときには誰にも何もいわない• 肩書に固執し、まわりを蹴落としてでも一度得たポジションを手放そうとしない 以上が自己愛性人格障害10の特徴でした。 あなたも当てはまるものがあったかもしれません。 でもなぜこんな特徴を持つようになってしまうのでしょうか?自己愛性人格障害の人だって望んでこうなったわけではないのです。 もっと具体的にいうと、幼少期に愛されなかった、または歪んだ愛情をうけて育った、というパターンが非常に多いです。 ちゃんとした愛情を受けて育つとどうなるか ちゃんとした愛情を受けて育つと下記のような感覚を得られるようになります。 世界は安全な場所だと感じられる• ありのままの自分に価値を感じれるようになる なぜ上記のような感覚が得られるようになるかというところもご説明しますね。 赤ちゃん時代に、泣けばミルクをもらえて、おむつを取り替えてもらえて、あやしてもらえて、傷の手当もしてもらえて…という経験を積むことができると、「この世界は安全だ。 自分を守ってくれる。 自分の不快さは全部解消してもらえる」というような安心安全感覚を得られるようになります また、自分が笑いかけるだけでまわりの大人たちが笑い返してくれたり、自分が何もしていなくても抱きしめてもらえたりすると、「何もしていなくても自分は愛される存在なんだ」とありのままの自分でも価値があるという感覚を育めるようになります。 こういった感覚をちゃんと持てると、• 逆に自己愛性人格障害の人は、「世界は危険」・「ありのままの自分は価値がゼロ」だと思い込んでいます。 そしてその思い込みは、ちゃんとした愛情を受けられずに育ったことが原因なのです。 つぎは自己愛性人格障害の原因をより深くお伝えしていきますね。 甘えようとしたら殴られる、おとなしくしていれば=良い子であれば殴られない、そんな環境で子どもが育ったとしたらどうなるでしょうか…? 「自分の身は自分で守らないといけない」、「人を頼ってはいけない」、「他人は自分を攻撃する存在だから気を許してはいけない」と感じるようになりますよね。 また虐待を受けて育つと、子どもは「自分は親からすら愛されない存在なんだ」と信じ込んでしまうでしょう。 でも、子どもは誰かに愛されたり注目を浴びたりしたいものなので、まわりの評価を気にするようになって外面を良くして親以外からの愛情を得ようとしたり、自慢話をして人の注目を引くようになったりします。 これが、自己愛性人格障害の原因です。 少しだけ補足をすると、ここでいう愛されないのイメージは、虐待やネグレクトという極端な例もありますし、両親が教育熱心で厳しい、あまり褒めるタイプの両親ではない、みたいな場合もあります。 「自分の親はわりと普通な親なのに自分には自己愛性人格障害っぽい特徴がある…」と感じている方のなかには、両親が厳しく、子ども時代にあまり褒められたりしなかったり、テストの点数がいいときだけ褒められるなど条件付きの愛情を受けて育った方も多いです。 それが愛されすぎて育つパターン。 よくあるナルシストのイメージはこちらが多いのではないでしょうか?いつまでも親離れせず、ママが大好きというパターンですね。 虐待とかと比べるとだいぶましに思えるかもしれないのですが、このパターンでも「世界は危険」「ありのままの自分には価値がない」と思い込みやすいです。 愛しすぎる親は、ほとんどの場合、過保護・過干渉になります。 ちょっと転んだだけで母親が大騒ぎしたり、けがをすると危ないからという理由でブランコで遊ばせてもらえなかったり、どこに行くにも母親がついてきて危ないことがないか監視したり… そんなことが続くと、子どもは「自分は独りでは何もできない弱い存在なんだ」と感じるようになります。 子どもであっても無力な状態は不快ですから、とりわけ力を求めるようになっていきます。 このときに求める力は「世界は危険」と感じる子どもが求める力と同質のものです。 また、母親がここまで子どもにベッタリになる家庭にありがちなのが、父親と母親の不仲さです。 母親が父親の悪口を言うくらいの家庭もあれば、実際に母親がDVを受けているような家庭もあります。 どちらにしても子どもにとっては母親のほうが養護者として味方に感じることが多いため、父親は敵になります。 でも敵である父親から母親を守る力が自分にはない。 この場合も子どもは必要以上に力を求めるようになっていきます。 一方の「ありのままの自分には価値がない」という感覚もちゃんと植え付けられていきます。 過保護・過干渉な親というのは、子どものためにやっているわけではなく、自分が不安だから過保護・過干渉な行動を取っています。 そして、子どもは親の行動の意図に非常に敏感です。 すると、「親は不安になりたくないんだな。 親を不安にさせてはいけないんだな」と無意識で感じ取って、親を不安にさせない行動を取るようになっていきます。 ありのままの自分が感じる欲求を押し殺してまで、親を安心させる行動を取ってしまうようになるんです。 それが続くと、「ありのままの自分」は親を不安にさせてしまう悪い自分として感じるようになってしまい、「ありのままの自分には価値がない」という思い込みにつながっていってしまいます。 つまり、親から愛されすぎて育つことも、親から愛されずに育つのと同様、自己愛性人格障害の原因になってしまうわけです。 子どもの生まれながらの性質 同じ親に育てられて、同じように接された兄弟であっても、自己愛性人格障害っぽくなる場合もあれば、ならない場合もあります。 これはどうやって説明できるでしょうか? 一つの回答としては、生まれながらの子どもの性質の差であると考えられています。 体の大きい小さい、強い弱いが遺伝的に決まってくるように、神経系の強い弱い・周りの環境へ敏感鈍感も生まれながらにある程度決まってきます。 神経系が生まれながらに弱く、繊細な子どもほど、自分が愛されていないことを敏感に感じ、人格的な障害を持つ可能性は高くなっていきます。 自己愛性人格障害の特徴と背景 ここまで読み進めてくださったかたなら、自己愛性人格障害の特徴が育ち方と強い関係があることがおわかりでしょう。 そこで、前述した自己愛性人格障害の特徴の3分類と育ち方の関連を確認していきたいと思います。 「プライドがクソ高い」と育ち方の関連 自己愛性人格障害のひとが「プライドがクソ高い」のは、自分自身に価値を感じられず、まわりに自分を受け入れてくれる人がいなかったことに関係しています。 「人を頼ることができない、相談できない」というのは育つ過程の中で相談できる人がいなかったから。 「自分は特別だ」と思っているのは、そうやって根拠がなくても自分で自分を認めないと自分が保てなかったからです。 知人のカウンセラーで自己愛性人格障害を持っている方がいるのですが、彼は発達障害もあり親から叱られまくって育ったそうで、まったく褒められた思い出がないとのことです。 だから 少年時代の彼は自分のことを自分で「天才だ」と言い聞かせながら必死で自分を保とうしていたといいます。 「外面がいい・評価に敏感」というのも、「世界は危険で自分には価値がない」という思い込みから来ています。 「スキを見せてはいけない、自分の価値のなさがバレてはいけない」と常にアンテナを張っているからこそ、外面や評価を過剰に気にします。 「まわりを見下す」というのは、ありのままの自分に価値が感じられないことと直結していますね。 少しでも自分に価値を感じたいからこそ、まわりを下げて見ようとするわけです。 「失敗を受け入れられない」と育ち方の関連 自己愛性人格障害のひとが失敗を受けれ入れられないのは、「ありのままの自分に価値を感じれない」ことに原因があります。 「ありのままの自分に価値を感じれない」ということは、逆に言うと「うまくやれている自分」「良い子でいる自分」にしか価値を感じることができないということです。 大前提として、人は自分に価値を感じていたい存在ですから、自己愛性人格障害の人は「うまくやれている自分」を必死で演出しようとします。 「うまくやれている自分」でいる間は「生きている価値」を感じることができるからです。 ところが、ひとたび失敗してしまうと、自己愛性人格障害の人は「自分は生きている価値がない」と無意識で感じてしまいます。 このプロセスが、自己愛性人格障害の人が失敗を受け入れられない原因です。 「うまくいかないことを病気や他人のせいにしてしまう」という特徴は、自分に原因があって失敗をしたと認めてしまうと「生きている価値がない」と認めてしまうことになるから。 「言い逃れができない失敗をすると一気にボロボロに崩れてしまう」のは、自己愛性人格障害にとって失敗が致命的な価値の喪失だから。 「指摘してきた相手を過剰に責めてしまう」のは、自己愛性人格障害の人にとってちょっとした指摘ですら「お前は生きている価値がない」といわれることに等しいからです。 「自分の価値を高めるものが大好き」と育ち方の関連 これはもうわかりやすいですね。 「ありのままの自分に価値がない」と感じているからこそ外側の自分の価値を高めてくれそうなものを追い求めるわけです。 「やたらと人に教えたがる」というのは、人に教えるという行為が相手よりも自分のほうが上だと感じられる行為だからです。 また、「資格や肩書が大好き」というのもわかりやすく自分の価値を表現できるものだからですね 自己愛性人格障害を活かしていく方法 さて、ここまで自己愛性人格障害の特徴をお伝えしてきました。 お知り合いの方をイメージしながら読んでいた方は、「そうそう!」と納得感を得ていただきながら読み進めてくださったかもしれません。 一方でご自身が自己愛性人格障害なのではないか…と感じている方は、少なからずショックがあったかもしれません。 どうしてもネガティブな特徴が多くなってしまうので>< ただ、自己愛性人格障害はネガティブな特徴ばかりではないのです。 というか、どんな特徴でも同じなのですが、状況によっては強みにも弱みにもなり得ます。 そこで最後に、自己愛性人格障害の長所についても触れていきます。 自己愛性人格障害の長所 自己愛性人格障害の特徴である、成功を追い求める傾向は健全な努力がともなうとビジネス的な成功にもつながっていきます。 よく社長さんなんかに自己愛性人格障害の傾向が強い人が多いと言われたりするのですが、それはこの特徴からくるものでしょう。 また、自己愛性人格障害の人は独特なものの見方で世界を見ているため、それを活かして芸術家や作家として成功している人もいます。 「ありのままの自分には価値を感じれない」という傾向から、ボランティアなど人へ奉仕活動に熱心になる人も多くいます。 うまく活かせるか、迷惑な存在になるかの分かれ目は、自分を高めようとする方向性に向かえるかどうかです。 「自分に価値を感じていたい」と感じる方向性が、まわりを蹴落としたり、嘘をついたりといった不健全な方に向かうと迷惑な存在になっていってしまいます。 (そしてそちらに向かうほうが遥かに楽です) もし自分に自己愛性人格障害の傾向があると感じるのであれば、楽な方に流されず自分を高めていく健全な努力の方向に向かっていけると、ゆくゆくは本当の意味で「価値のある存在」になっていくことできると思います。 まとめ じつは自己愛性人格障害の傾向は現代において増えているといいます。 成果主義・個人主義が台頭し、自己中心的な人格が育ちやすい環境になっているのが原因だそうです。 自分の傾向を把握して、対策を打つことです。 自覚さえできれば、うまく生かして成功につなげていくこともできる人格ですから。 あと、自己愛性人格障害の人はじつは傷つきやすくて、内面ではとても苦しむことが多いです。 とても苦しいのに、まわりを頼ることができない。 そんな障害だったりもします。 だからこそ、もしあなたが今回お伝えした特徴で悩んだり、苦しんだりするようなことがあれば、ぜひ自分で抱え込みすぎず相談してみてください。 近い関係の人には相談しにくければ、遠い関係である私達にご相談いただいても大丈夫です。 今回の記事が、あなたにとって役立っていれば何よりです。

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