俳句 夏井 いつき。 全339句から夏井いつき先生が選んだ2018年度ベスト俳句とは!?

夏井いつき

俳句 夏井 いつき

こういう自由な詠み方をしている作品って、一気に上級者な感じがしますよね…(笑)。 私も、国語の授業なんかで俳句を書いたりする機会があって、詠むのは割と好きだったんです。 字余りや字足らずの雰囲気をつかむのが楽しくて、「リズムが良ければいいかな~」と思っていたんですが、学校で習う俳句は語数がぴったりじゃないとあまり良く思われなかったりしました^^; 「ちゃんと5・7・5ぴったりで作らないと! 」と言われることが多かったので、俳句は語数通りに…という意識が強くなったんですよね。 初心者があえて字余りや字足らずで詠むのを難しく感じる理由ってこういうところにもあったんじゃないかなーと思った次第です(笑)。 …話を戻します。 上記の4作品について、いくつか見ていきます。 「仏法僧廊下の濡れている理由」 「仏法僧」は「ブッポウソウ」と読み、これは鳥の名前です。 分けるとすれば、「仏法僧」と「廊下が濡れている理由」になるのでしょうか。 廊下の濡れ具合にもよりますが(笑)、例えば私の場合は、仏法僧が濡れた足で廊下を歩きまわったとかいう情景が浮かびますね。 ただ、あえて仏法僧という漢字表記にしているところも、もしかしたら何か意図があるのかもしれませんよね。 「僧」という感じを導き出しているところを考慮すれば、僧侶をイメージしている可能性もありますね。 「惜春のサンドバックに預ける背」 「惜春」というのは「過ぎ行く青春を惜しむこと」という意味があるそうです。 その点を踏まえた線でこの句を見てみると、主人公は若い人であるような感じがしますね。 ボクシングか何かを練習している若者がサンドバックにゆったり背を預けている様子が浮かびます。 練習終わりなのかな~、もしかしたら学生最後の大会で負けてしまったとかかな~、とまあ色々想像できますね^^ ここまで詠んでみて感じるのは、夏井先生の作品は、多くの文字数を使わないことで逆に広がりを持たせているのかな、ということですね。 詠み手が自由に情景を想像できる点が、俳句の面白さを存分に引き出していて、さすがだなあと思いますね^^ 自身は「感じたままを表現する」ということをモットーにしているらしく、感じたことをぴったりの言葉で表現できる技術がすごいなと感じました。 夏井いつきの実力や受賞経験は? 夏井先生の受賞暦としては、 1994年に第8回俳壇賞受賞、 2000年に第5回中新田俳句大賞受賞、 2005年にNHK四国ふれあい文化賞受賞、 2018年に個人の部で第44回放送文化基金賞を受賞されています。 たくさんの賞を受賞されていますが…そもそも、俳句の中でのすごい賞がどれなのかわからないですから、判別のしようがありませんよね^^; ということで、俳句界で最も有名な賞を調べてみたところ、 Sponsored Link まとめ~夏井いつきの作品や代表作、実力や受賞暦について いかがでしたでしょうか? ここまで色々と俳句を見てきましたが、なんだか久しぶりに俳句を詠みたい気分になってきましたね(笑)。 私が俳句を詠むのが好きだった理由の1つには、「心のゆとりが生まれる」という点もあります。 季語をどれにしようか迷って、情景を思い浮かべながらぴったりの表現を探す…という一連の作業が、なんだか心が落ち着くんですよね~(笑)。 俳句を詠むという習慣を人生に取り入れると、豊かな気分になれそうな気がします^^ そして、どうせ詠むんだったら夏井先生のようなかっこいい俳句を詠みたいですよね(笑)。 「ちょっと俳句に興味が出てきたな。 」「おしゃれな俳句を読んでみたいな。

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夏井いつきの100年俳句日記

俳句 夏井 いつき

経歴 普通科 を経て、国文科を卒業 後の 昭和55年 に、教諭としてへ赴任。 にへ転任した。 教師時代から、仕事と家庭を両立させながら、唯一の趣味として独学でを嗜んでいた。 昭和63年 には、教職を辞したうえで、 俳人に転身。 に師事しながら 、自宅のある松山を拠点に、俳句を本格的に手掛け始めた。 (9年)には、俳句集団「いつき組」 よく誤解されるが、俳句結社ではない を結成するとともに、「組長」へ就任。 全国の小中学高校生を対象としたカリキュラムの一環として、「句会ライブ」という俳句教室を開催している。 このサイトは、同年に開催された第2回企業ウェブ・グランプリにて、最優秀賞であるベストグランプリを受賞した。 (平成25年)からは、『』(制作・全国ネットの)内の企画「才能査定ランキング」で、俳句部門の査定を担当。 事前に提示した1枚の写真を基に、著名人のゲストが作成した俳句を、容赦のない毒舌で評価・添削する姿が人気を博している。 (平成26年)には俳人としての活動の窓口として「株式会社夏井&カンパニー」を設立。 取締役に就任(代表取締役は夫の加根光夫)。 (平成27年)には、「俳都松山宣言」を全国に発信する俳都松山大使に就任。 後100年の俳句の現在から、さらに俳句の未来に向かった活動を展開すべく、「100年俳句計画」を提唱している。 (平成30年)には、「『プレバト!! 』へのレギュラー出演によって全国的な俳句ブームを牽引した」との理由で、第44回(2017年度)のを個人・グループ部門で受賞。 からは、「伊月庵(いげつあん)」という句会場を、松山市の近くに開いている。 2018年には、『』(・)に、ゲスト審査員の1人として出演した。 俳人が『』の審査員に起用される事例は、 (:昭和47年)の以来46年振りである。 俳人としての作風・活動 中学校の国語教諭時代に懇親会の幹事を任された際に、自作の句を書いた紙を会場のテーブルへ置くことによって、出席者の座席を決めていた。 そのことがきっかけで購入したに掲載のに感銘を受けたことから、作句へ真剣に取り組むようになったという。 俳人としての活動に専念してからは、「感じたままを表現する」という自由な句作をモットーに掲げる一方で、季語と五七五の定型を守る「有季定型」に則った句作も重視している。 前述した「句会ライブ」の開催や、で収録する『プレバト!! 』への出演以外にも、「俳句の種まき活動」と称して精力的に活動。 吟行会、故郷・()でのイベント「トレッキング・ザ・空海」、松山市で毎年開催されるへ参画しているほか、松山市による「松山市俳句ポスト365」 の選者、地元紙ので「集まれ俳句キッズ」というコーナーを担当している。 さらに、月刊俳句マガジン「いつき組」を発行。 携帯電話のiモードサイトで毎日更新される「」に携わるなど、活躍の場を広げている。 2015年(平成27年)にのが発表したCDブック「俳句ソングス 横尾嘉信 編」には、夏井が詠んだ句にクリエイティブディレクターの横尾がメロディーを付けた楽曲「密会」を収録。 夏井自身も、作詞者として名を連ねている。 また、同年に開館した(の)では、「生き物たちの一番面白い特徴や特性を知るための謎かけ」として「生きもの五七五」(水槽などで飼育する生物の特徴や性格を俳句で表現した種名版)の監修を担当。 同館がオープン1周年を迎えた(平成28年)には、予約抽選制の「句会ライブ」を館内で開いたり 、俳句の選者として月に1回出演している『』()に初代館長・小畑洋をゲストに招いたり している。 自宅のある松山市を中心に活動している関係で、東京での仕事(『プレバト!! 』の収録など)がある場合には、松山との間をで往復。 夏井自身は、同番組への出演を「『俳句の種まき運動』の一環」とみなしながら も、「(俳句への)注目度が急に高まったのは、『プレバト!! 』以外の何ものでもない。 (俳句に対する)敷居やハードルを、でガーッと(一気に崩された感じがする)」と語っている。 『プレバト!! 』で査定を担当する「俳句の才能査定ランキング」では、おおむね厳しい口調で俳句の添削・評価ポイントを発表するため、番組内のナレーションや番組表の紹介文では夏井を「毒舌先生」と称することが多い。 夏井によれば、「下手な俳句が目の前に出てくると、(推理小説における)のように、『作者は何を言いたくてこの句を詠んだのか』と推理しなくてはならない。 逆に、良い俳句に出会うと、(自分の)血がきれいになったような気になる」という。 なお、(平成26年)には、同企画から派生した書籍として『超辛口先生の赤ペン俳句教室』をから刊行。 翌2015年(平成27年)11月末までの1年間で累計発売部数が5万部を突破するなど、俳句関連の書籍では異例のになった。 なお、『プレバト!! 』では、作者名を伏せた状態で俳句を査定。 査定後のスタジオ収録で作者名が明かされると、俳句の表現に慣れていない作者が表現したかったことを確認したうえで、添削を通じて確認内容に沿った表現を提案している。 その一方で、自作の俳句を披露する際には、あえて自分で解説せずに鑑賞者の解釈に委ねている。 ちなみに、『プレバト!! 』の「俳句の才能査定ランキング」では、メンバーの・・・・が作った兼題作品を定期的に査定。 横尾と千賀の作品を、とりわけ高く評価している。 その縁で、Kis-My-Ft2が()にリリースしたアルバム『』では、通常盤に収録される「王国の蝶」(横尾と千賀によるユニット曲)の作詞を手掛けた。 人物・家族 生家では、からを開設。 夏井の幼少期まで局長を務めていた祖父は、近隣の家庭で子どもが生まれるたびに、子どもへの命名を託されるほどの名士であった。 夏井自身も、俳号の「いつき」の由来である本名の「伊月」を、祖父から付けられた。 ちなみに、宇和島東高校へは、生家からバスで片道2時間ほどかけて通っていたという。 学生時代はの選手で、現在のに相当するポジションに就いていた。 中学校の教師時代にも、地元の教員チームに参加している。 ちなみに、教師時代には、教え子やバレーボール仲間から「に似ている」と言われたという。 中学校の教師だった25歳の時に、教師仲間の男性と結婚。 教師の仕事に愛着を持ちながら、結婚後に1男1女の2人の子どもを授かった。 しかし、30歳の頃にが他界。 その影響で体調を崩したを、松山市内にある夫の実家でする必要に迫られたことから、やむなく教職を辞した。 退職の際には、当時の教え子に対して、「これから俳人になる」と約束したという。 さらに、俳人としての活動を始めてから10年後(40歳の時)に、実母がを発症。 俳人としての活動だけで生計を立てることがままならない状況で、姑と実母の介護に疲弊したことから、「2人の実子を引き取る」という条件で離婚を余儀なくされた。 ちなみに、俳号の苗字に用いている「夏井」とは、離婚した夫の姓でもある。 離婚後は、「(俳句と関連のない案件や、俳句の広報につながらない案件を除いて)依頼された仕事はすべて引き受ける」というスタンスで、俳人としての活動に没頭。 「俳人になる」という前述の約束を守るべく、あえて教職へ復帰せず、「次の仕事につなげたい」との一心で話術を磨いた。 句会などの活動を通じて知り合った縁から、家庭にトラブルを抱える複数の児童を、保護者の了承を得たうえで「御幸(みゆき)ハウス」と称して自宅に無償で住まわせたこともある。 なお、住まわせた女児の1人は、後に夏井の実の息子と結婚している。 また、俳人仲間と共同でを設立。 現在の夫である加根は、夏井より8歳年上で、かつての関西支社に勤務。 CMプロデューサーとして、「マロニーちゃん」(が出演するのテレビCMシリーズ)などを手掛けていた。 夏井が46歳だった(平成15年)に、上で配信する番組への出演を夏井へ依頼。 出演自体は諸般の事情で実現しなかったが、かねてから趣味で俳句を詠んできた こともあって、夏井との交際を始めた。 その後は、関西支社のある大阪から松山を訪れるたびに、夏井の自宅で実子などの面倒を見ていたという。 夏井自身は生活苦などを理由に再婚を渋っていたが、49歳だった(平成18年)に、「(自分は50代の後半で)歳を取っているけど、結婚しましょう」という加根からのプロポーズをきっかけに再婚。 加根は、後に博報堂を定年で退職すると、松山市内で夏井との同居を始めた。 現在は、の立場で、映像プロデューサーとしての活動を継続。 その一方で、夏井の仕事先にマネジャーとして同行するなど、公私にわたって夏井を支えている。 妹はのと結婚している。 2017年度(平成29年度)から、帝塚山学院大学リベラル・アーツ学部の客員教授として教職に復帰。 就任後は、俳人として活動するかたわら、俳句の集中講義を担当している。 を着るのは『プレバト!! 』の収録や関連イベントへ出演する場合のみで、他の番組(『』など)には洋装で出演している。 夏井によれば、「『プレバト』の和装はのようなもので、普段はしか着ない」という。 作品リスト• それ行けミーハー吟行隊(1999年4月 創風社出版)• 伊月集(1999年9月 ) - 第1句集• 子供たちはいかにして俳句と出会ったか(2000年10月 創風社出版)• 森になった街 写真と俳句でつづる別子銅山(2002年3月 新居浜市観光協会)• 続 絶滅寸前季語辞典(2003年10月 東京堂出版)• うみいづ 俳句と写真でつづる内海村(2004年1月 内海村)• 夏井いつきのスパイシーママ(2005年8月 愛媛新聞社)• 100年俳句計画(2007年8月 そうえん社)• 伊月集 梟(2006年9月 マルコボ.コム) - 第2句集• 子規365日(2008年8月 )• 折々のギャ句辞典(2010年12月 創風社出版)• 絶滅危急季語辞典(2011年8月 ちくま文庫)• 超辛口先生の赤ペン俳句教室(2014年12月 )• 伊月集 龍(2015年6月 朝日出版社)• 夏井いつきの美しき、季節と日本語(2015年10月 )• 夏井いつきの超カンタン! 俳句塾(2016年7月 )• 2017年版 夏井いつきの365日季語手帖(2017年1月 マルコボ. コム)• 2択で学ぶ赤ペン俳句教室(2017年10月 ヨシモトブックス)• 寝る前に読む一句、二句。 2018年版 夏井いつきの365日季語手帖(2017年12月 株式会社レゾンクリエイト)• 夏井いつきの「雪」の歳時記(2017年12月 世界文化社)• 夏井いつきの「花」の歳時記(2018年3月 世界文化社)• 夏井いつきの「時鳥」の歳時記(2018年6月 世界文化社)• まいにち作ろう!夏井いつきのいちばんやさしい俳句日めくり(2018年8月 )• 夏井いつきの「月」の歳時記(2018年9月 世界文化社)• NHK俳句 夏井いつきの季語道場(2018年9月 )• 夏井いつきのおウチde俳句(2018年11月 朝日出版社)• 夏井いつきの俳句ことはじめ 俳句をはじめる前に聞きたい40のこと(2019年1月 )• 2019年版 夏井いつきの365日季語手帖(2019年1月 株式会社レゾンクリエイト)• 2020年版 夏井いつきの365日季語手帖(2019年12月 株式会社レゾンクリエイト)• 夏井いつきの日々是「肯」日(2020年5月 ) 作詞• &()「王国の蝶」(アルバム『』収録) メディア出演 テレビ番組• () - 1999年度に「俳句道場」、2006年度に「天てれミッション」へ出演。 (・系列全国ネット) - 「俳句の才能査定ランキング」査定員• (、火曜日コーナー「ムービー俳句」)• (2016年度・2017年度選者、第3週担当)• (2016年11月26日、毎日放送)- ゲスト• (2018年6月28日、)- 9時台ゲスト• (2018年7月15日、) - 主宰• (2018年8月19日・26日、NHK Eテレ)• (2018年9月18日、NHK総合) - 「17音に人生をかけて」というテーマで、13時台にゲストで出演。 (2018年12月24日、NHK総合) - 松山市立余土中学校や「伊月庵」でインタビューを収録した関係で、同市出身の(収録時点ではNHK松山放送局アナウンサー)がインタビュアーとして同行。 (2018年12月31日、NHK総合) - ゲスト審査員• 夏井いつきのよみ旅! 「俳句から ある人生が見えてくる」(2019年8月15日、NHK Eテレ)• 夏井いつき 俳句の種をまく(2019年12月30日、NHK Eテレ)ナレーション: ラジオ番組• (、2001年7月 - )パーソナリティ• (、2017年5月17日)トークコーナー「これが流行最前線だ のなんでも番付」ゲスト テレビCM• 「ケシミン」(2018年11月 - ) - 「」俳句部門の審査員を務める関係で、同キャンペーンの告知CMにのみ登場。 小林製薬がスポンサーに名を連ねていた2018年11月の『プレバト!! 』では、「俳句の才能査定ランキング」の合間に放送されていた。

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「へそ曲がり」「めんどくさがり」にぴったり、それが俳句 俳人・夏井いつきさん@福岡女学院高校|好書好日

俳句 夏井 いつき

蛙鳴く脱皮しさうな月の色 古田秀 夏井いつき先生より 「蛙」といえば夜の鳴き声を思いますので、「月」と取り合わせられることも多いのです。 正岡子規にも「蛙鳴く頃しも小田の月夜かな」などがあります。 本来「月」は秋の季語ですが、「蛙」と共に描かれる月は、春の朧な月となります。 湿度を含んだ春の闇に浮かぶ月です。 「脱皮しさうな」というのですから、ぬめぬめと濡れたような感じかもしれません。 「蛙」が鳴く頃なんだよな、こんな月がでるのは……と見上げる月。 夜の田水や池の中には、蝌蚪の紐がぬめぬめと沈んでいます。 一句は「脱皮しさうな月の色」と見上げる視線で終わりますが、読み終わったとたん、地を覆う闇の底から「蛙」の声が再びわき上がってくる。 そんな構造の作品です。 泥蛙へ水垂らしてやる鳴かぬ としなり 全部足すと十七音になる破調の句。 「泥蛙」とは文字通り泥の中にいる蛙。 目まで泥に汚れているのかもしれません。 「水垂らしてやる」は慈しみか、ただの好奇心か。 「鳴かぬ」と言い切って終わるのが、俳人的胆力の表現です。 洗ひ場の手拭硬し蛙飛ぶ トマト使いめりるりら 神社や寺の手水か、野外の手洗い場か。 共用として吊している「手拭」が乾いてごわごわしているのでしょう。 「硬し」と言い切ることで、その触感がストレートに伝わってきます。 最後に「蛙飛ぶ」と動きを配したのも巧い展開。 蛙鳴く駅のベンチに引出物 トポル 良い意味でのアルアル感、思わず笑ってしまいました。 「蛙鳴く」夜の「駅のベンチ」です。 下五「引出物」の一語で、忘れていった人物の礼服姿、ほろ酔いの足取り等がありありと見えてきます。 「蛙」の声もゲラゲラ笑ってます。 吊るされて喪服つれなし夕蛙 RUSTY 通夜、葬式、初七日と続く一連の葬儀。 脱いで「吊されて」いる「喪服」に対して呟く「つれなし」の一語の切なさ。 よそよそしく平然とそこに吊されている「喪服」を恨んでも詮無いことだと、「夕蛙」も切々と鳴いているのです。 新橋の雨はひし形夜蛙 宮本象三 「新橋」はビジネス街でもありますが、新橋演舞場や新橋芸者の印象も色濃い地名です。 「新橋の雨はひし形」は、実際のカタチというよりは、粋な図柄を思わせる比喩。 「夜蛙」の声に交じり三味の音もしてきそうな春雨の夜です。 月痩せて蛙の産みの漲りよ 古田秀• 雄蛙脚へこへこと昼の水 古田秀• 干からびぬ場所まで蛙手の中に ふるてい• 当直医遥かに遠蛙の畦を ふるてい• 蛙鳴く夜は内臓のごと湿る ほろろ。 蛙鳴くさびしき水に遇ひにけり ほろろ。 かはづこはるこはるほらそらがこはる ぐでたまご• いくじなしいくじなし蛙うるさい ぐでたまご• 夕蛙納戸は錆の臭ふ基地 古瀬まさあき• 本栖湖に雨後のうはずみ初蛙 古瀬まさあき• 夕蛙合わぬ貸借対照表 城内幸江• 駄菓子屋の奥は真つ暗夕蛙 城内幸江• 蛙放るや真昼の神隠し 常幸龍BCAD• うどん屋の窓に蛙のうらがわ 常幸龍BCAD• こども靴洗うシャボンや遠蛙 丹波らる• はち切れる寸前で縮む頬蛙 丹波らる• 知らぬ間に子の口濡れて蛙鳴く 内藤羊皐• 蛙鳴く工期遅れの貯水槽 内藤羊皐• 蛙鳴く水より重きクロロホルム 南風の記憶• 病棟のソファはざらつく遠蛙 南風の記憶• だれも来ないふとん屋にゐて遠蛙 いかちゃん• 昼蛙床屋でもろた謎の飴 いかちゃん• みづ分けて蛙の足のやはらかき 平本魚水• 耳下腺が硬い蛙を潰したい 平本魚水• ふにやくにやとじとりと手の中の蛙 あまぶー• 尾の残る蛙太古のにほひあり あまぶー• 蛙鳴く故郷の闇は怖かつた いさな歌鈴• 鳴嚢に星を生まんと蛙鳴く いさな歌鈴• 泳ぐとき前足小さき蛙かな いなだはまち• 土蛙餌食搦むる舌一閃 いなだはまち• 引っ越しの荷を解き残し夕蛙 カオス• 夕蛙吾の孤独もそれなりに カオス• 星空に臍をさがして蛙鳴く かしくらゆう• 青汁の苦さひときわ初蛙 かしくらゆう• 疫禍なり蛙何故鳴く 何故鳴く かねつき走流• 夜蛙や村営バスのきっかり来 かねつき走流• 星消えるたびに蛙は哭くのです ぐ• 故郷を忌むや蛙の闇にゐて ぐ• 蛙鳴く誰も居なくなった地球 けーい〇• 田園を壊さぬように蛙鳴く けーい〇• 生臭き声ぎゅんぎゅんと朝蛙 じゃすみん• ティッシュにつまむ蛙ぴくりと生臭き じゃすみん• 夕蛙一番星を吐き出した シュリ• 周波数割当変わる土蛙 シュリ• お納戸に金継ぎの茶器遠蛙 すがりとおる• 傾きゐるクルスの墓や夕蛙 すがりとおる• とほかはづ半分昏い水の星 すりいぴい• ないはずのかはづのしつぽよく笑ふ すりいぴい• 散髪の鋏走らす遠蛙 そうり• 手に乗せて蛙の皮膚の剥がせそう そうり• 山際の夕日もたもた初蛙 ちゃうりん• 黄金色の夢へ蛙の午睡かな ちゃうりん• ぱちくりと水がまばたきして蛙 とかき星• 金星のにほひ蛙のなくにほひ とかき星• 来し道がそのまま帰路か夕蛙 とりこ• バターは売り切れ蛙はうるさいよ とりこ• 今生は蛙で君に逢いにきた はなあかり• 古紙くくる紐ゆるゆると夕蛙 はなあかり• 痩せ蛙水輪の央に浮いてきた ひでやん• 妹はかはゆしと言ふ蛙かな ひでやん• 冗談のやうな献立夕蛙 ほしの有紀• 太陽はふざけた匂い昼蛙 ほしの有紀• エンストの中古ワーゲン遠蛙 ぼたんのむら• 太宰なら死にたくなるさ夕蛙 ぼたんのむら• 蛙鳴く朝が迷わず来れるやう まんぷく• 仏飯にけふも艶あり夕蛙 まんぷく• 賄いはいつもチャーハン夕蛙 みやこまる• 現役の硬券のおと遠蛙 みやこまる• 遠蛙一人暮らしは三年目 みやこわすれ• 金星の揺れてほどけて夕蛙 みやこわすれ• よその子に生まれたかつた遠蛙 葵新吾• 南中や水へろへろと蛙田へ 葵新吾• 夕蛙古墳の下は瀬戸内海 葦たかし• 履歴書を書き損じたり昼蛙 葦たかし• ぴかぴかの殺意園児の蛙踏む 安宅麻由子• この蛙腑分するには目が清い 安宅麻由子• 合宿の留守の息子の蛙かな 伊藤興味• ベランダの逃がす蛙や脚温し 伊藤興味• 蛙鳴く一里先までオレの土地 伊予吟会宵嵐• 蛙鳴くさほど会ひたき人も無く 伊予吟会宵嵐• 残像は秘色なり蛙の着地 一斤染乃• 蛙鳴く闇に記憶の出入口 一斤染乃• ホカ弁の袋ぶらぶら昼蛙 浦文乃• 蛙鳴く家にエコバッグ忘れた 浦文乃• 愛し合ふ蛙と蛙濡れそぼち 横浜J子• ぺったりと冷やっと墓石に蛙 横浜J子• 話しかけられたるやうに蛙止む 可笑式• 休業の貼り紙に誤字昼蛙 可笑式• 初蛙一汁一菜たすプリン 花南天• 遠蛙流行りの唄はうたへない 花南天• 後ろ脚少しもつれて初蛙 閑々鶏• 蛙の死漂っている水に空(くう)に 閑々鶏• 潰したき衝動のあり手に蛙 亀山酔田• 首の骨軋んで目覚む朝蛙 亀山酔田• 噛みさうもない蛙噛みさうもない 蟻馬次朗• あけすけな空だ蛙に戻らうか 蟻馬次朗• 月の裏見た吾蛙として生きる 吉行直人• 鼻先に蛙あきらかに毒の色 吉行直人• ふるさとの洗はれゆくや遠蛙 久我恒子• 背中とは淋しき荷物昼蛙 久我恒子• 夜蛙やぢきに父さん迎へに来 宮武濱女• 夕蛙十人分のカレーかな 宮武濱女• 夕蛙は一点透視図法で鳴く 玉木たまね• 殿様蛙さわれなくなったのはいつ? 玉木たまね• 初蛙出汁の塩梅こんなもん 桑島幹• 初蛙月影の少し動きぬ 桑島幹• 畦行く子てんでに跨ぐ蛙かな 戸部紅屑• 知恵の輪は解けぬ蛙は押合ひぬ 戸部紅屑• 同じ道歩いてないか夕蛙 高橋寅次• 芳醇な泥水を言祝ぐ蛙 高橋寅次• 夜蛙や儲け話がひとつある 高橋無垢• 父といる夜の甘さよ遠蛙 高橋無垢• 遠蛙離合電車の来ぬ市駅 高尾里甫• 遠蛙幽けき渋谷貯留槽 高尾里甫• まぼろしの火星のうみよ遠蛙 今野淳風• 天空に蛙の響きみづの星 今野淳風• 息絶へた蛙のまなこ黒目がち 今野浮儚• 制服の子に弱音あり初蛙 今野浮儚• てのひらにひんやりと照り昼蛙 佐藤儒艮• ぬばたまのかはづの息の匂ふ闇 佐藤儒艮• ウイルスの街のっそりと昼蛙 砂舟• 昼蛙使う当て無き余生有り 砂舟• コンビニのあかり蛙の声ばかり 彩楓(さいふう)• 夕蛙手首まで手を洗ひたり 彩楓(さいふう)• と、言うて焦るでもなし蛙の前 山田喜則• ホースもてホースを洗ふ夕蛙 山田喜則• 先生哭きじゃくる祈りめく蛙 七瀬ゆきこ• しあわせな蛙しあわせさうな蛙 七瀬ゆきこ• ゴミ出しの序でに散歩初蛙 寿松• 豆腐切る包丁重し夕蛙 寿松• 玄関に蛙ネクタイ似合いそう 潤目の鰯• 蛙の声吸うてフレコンバック巨大 潤目の鰯• 親方と星と一服遠蛙 小山晃• 連弾の小さき手跳ねる夕蛙 小山晃• 遠蛙息子四十の恋終はる 小池令香• 畦蛙呪文をかける吾子ふたり 小池令香• 首都高に月が昇るよ初蛙 松本裕子• 啼く蛙ポストに湿った新聞 松本裕子• 遠蛙簿記三級の問題集 上原淳子• 蛙居て蛙轢かれて登校日 上原淳子• フィヨルドの如き谷戸道夕蛙 星埜黴円• 酒瓶の転がる下宿遠蛙 星埜黴円• 朝蛙鋸ひく腕ののびちぢみ 石井一草• この星はみどり蛙鳴く蛙鳴く 石井一草• 二回目の自慰を終えたり遠蛙 赤馬福助• 遠蛙ぼくの死体を吊るす山 赤馬福助• 遠蛙ほのかに甘き切手裏 雪華きなこ• 夕蛙初給料で買ひし肉 雪華きなこ• 蛙鳴きそむる淫夢のをはりぎは 倉木はじめ• 潰れたる蛙に小さき骨の見ゆ 倉木はじめ• 昼蛙ますますぬるき独り酒 足立智美• 我が破婚げらげら笑ってよ蛙 足立智美• 夜蛙や新居の床の硬きこと 多々良海月• 夜蛙のぐいぐい月を押しやらむ 多々良海月• 二度寝して夕日てらてら赤蛙 大西蜜柑• 切り抜きを握り床屋へ昼蛙 大西蜜柑• 助手席に左遷の荷物蛙鳴く 大和田美信• 蛙鳴く闇が喰はれてゆくやうに 大和田美信• 缶蹴りの皆はかくれて夕蛙 田村利平• 蛙鳴き予定の歩数にて帰る 田村利平• さみどりや蛙は持たぬあばら骨 中岡秀次• この池を乾坤として蛙鳴く 中岡秀次• 夕蛙鈴鹿山脈けふも晴 宙のふう• 昼蛙バスリコーダーのF(ファ)が出ない 宙のふう• 考える蛙の顔やソクラテス 椎名貴之• 遠蛙片手で片手温める 椎名貴之• 土蛙媼操るトラクター 辻が花• 蛙鳴く交尾の終始見てしまふ 辻が花• 蛙の夜俄かに動くおもちゃ箱 天陽ゆう• 夕飯のきんぴら匂う遠蛙 天陽ゆう• どこまでが病どこまでが夜蛙 土井探花• 文字の無い国のしあはせ夕蛙 土井探花• しまい湯はぬるし蛙のこゑころろ 藤色葉菜• 天窓に筋肉豊かなる蛙 藤色葉菜• 遠蛙黒髪のまま逝く母よ 藤田ゆきまち• 夕蛙いつからぼくは大人かな 藤田ゆきまち• 夜蛙衛兵の間を通りけり 南方日午• 仰臥の蛙 通勤は輪転する 南方日午• 湿りをる熱気交みをる蛙 播磨陽子• 虹彩の爛々蛙交みをる 播磨陽子• 殺意の呪あとは蛙の目を一つ 白よだか• 君もまた蛙の僕を殺すのか 白よだか• 宿題の終はらぬ夜や遠蛙 八幡風花• 午前二時寺の客間の遠蛙 八幡風花• 不揃ひな千人針や夕蛙 板柿せっか• 遠蛙やはらかすぎる子の枕 板柿せっか• オルガンの原理を知つてゐる蛙 比々き• あの葉まで蛙の舌の射程距離 比々き• 花屑にまみれ蛙の目ぱつちり 樋口滑瓢• 赤んぼに芽吹くちんぽこ初蛙 樋口滑瓢• 赤蛙年少組に囲まれる 風慈音• 土蛙年長組に嫌われる 風慈音• 蛙鳴く男二人の艶話 福井三水低• だるまさんがころんだ鳴き出す蛙 福井三水低• 夕蛙水の瞼を閉じて闇 福良ちどり• 蛙の夜人は恐怖で進化せり 福良ちどり• 蛙鳴く洗濯板を返すたび 碧西里• 遠蛙ラテにゆっくり沈む砂糖 碧西里• かはづ入る水面に凹みなかりけり 北村崇雄• 手の甲で探るポツトの熱かはづ 北村崇雄• 蛙鳴く再配達の電話鳴る 北藤詩旦• 夜空よりうるほひ借りし鳴く蛙 北藤詩旦• 人集ひ出したる仏間遠蛙 北野きのこ• 早退きや蛙の背の凹と凸 北野きのこ• でこぼこのあまい皮膚もつ蛙かな 睦月• 声となる光の記憶初蛙 睦月• 筮竹が鳴りて蛙の目の微動 木江• 夜気ぬるく蛙の喉をふくらます 木江• キュッと断つ夜中のシャワー遠蛙 野地垂木• 胎膜にくるまる地球蛙の眼 野地垂木• 蛙とぶ地球ひそかに軽き夜 鈴木由紀子• 夕蛙ミシンの糸のまた切れて 鈴木由紀子• すべてが跳ねる蛙とはかぎらない 朶美子• からつぽのキリストの墓かわず鳴く 朶美子• 甲斐甲斐と寂しき国ぞ初蛙 茫々• うるむ夜を蛙は青き天へ鳴く 茫々• 御仏の足先蛙畏まる 邯鄲• 初めての通学定期遠蛙 邯鄲• 臍の緒のくすぐつたきに蛙跳ぶ としなり• 蛙聞くだけの世界遺産である トマト使いめりるりら• 灯の洩れる病棟黒し蛙鳴く トポル• 遠かはず神の系図のごちやごちやと RUSTY• 裏の田のばあちゃん死んだ蛙鳴く 宮本象三• 遠蛙フレデイの本読み聞かす おひい• 読み聞かせする父が寝て遠蛙 かつたろー。 闇にあり焔のごとく鳴く蛙 Dr. でぶ いつき組広ブロ俳句部• お薬師の水たゆたひて遠蛙 M. 嘘つきて蛙の声になりにけり momo• 緊急指令蛙を踏まず下校せよ あいだほ• 夜蛙や寝ころべば空落ちてきさう あきのひなた• 夕蛙鼓のように鍋打てば あさふろ• 軒下の蛙三十路のひとり飯 あざみ• 飲み屋へは寄らぬぞ蛙が鳴くからな あたなごっち• クリークは茶色の波紋夕蛙 あまぐり• 水うまし日に日に蛙膨張す いづみのあ• 冷んやりと目覚める蛙月細く いろどり• 星浴びて蛙の皮膚の濡れ易き うさぎまんじゅう• 遠蛙湖は夜空の続きかな うさぎまんじゅう• 遠蛙合コン後のカップ麺 えちごひめ実• こみ上ぐるもの蛙にもあるらしや えんどう晩生• 雲梯に禁止のテープ昼蛙 おおい芙美子• 病室の窓に蛙の見舞いあり かもめ• 雨粒を撫でて占う蛙かな かわいなおき• 帰宅して田蛙のうた闇降りる カワムラ• 蛙鳴く降り止むまでは帰れない きなこもち• 品書きに「オススメ」ばかり鳴く蛙 くま鶉• 夕蛙対局終わり食べる飯 くるみデニッシュ• 遠蛙膝を抱えて眠る夜 ケンG• 水たまへとんでとびこむかわずとん こなつ• オランダの涙割つたか遠蛙 サイコロピエロ• 遠蛙忘れっちまった望郷だ さいとう若菜• 遠蛙そんなもんにも泣ける夜 さこ• 昼蛙カレーライスは6:4 さとけん• 花びらのごとく冷たき蛙かな しぼりはf22• 山の香を運ぶ水路や初蛙 シュルツ• 古墳まで碁盤の畦の夕蛙 ジョビジョバ• 小はぜ解き弛みゆく指や夕蛙 すぴか• 生田の森巫女と歩くや夕蛙 スローライフ• 天水受く廃都小さきや蛙鳴く せり坊• 片栗粉解かすいとまの夕蛙 セントポーリア• つれなくも眠き子に鳴く蛙かな そうま純香• 目覚ましの珈琲苦し初蛙 たむらせつこ• 危ふいと栂尾登る蛙かな つたこ• ヲルガンの猫ふんじゃった飛ぶ蛙 ツユマメ末っ子 8歳• 蛙鳴く千の羅漢のつぶやきぞ ときめき人• 母はまだ鍬持ちゐるか遠蛙 としまる• 掌にくるむ蛙ひやひやこそばゆさ なごやいろり• ひとりしか入れぬ柩遠蛙 にゃん• 夜蛙や書かねば済まぬ手紙あり ねぎみそ• 二日分の肉じゃがも煮え夕蛙 ハルノ花柊• 遠蛙ひとり微熱の続く夜 ひなたか小春• 妹の嫁いだ家や遠蛙 ひろの• 蒼天や蛙に今なるところです ふくろう悠々• 赤坂の坂登りゆく夕蛙 べびぽん• 部屋ごとに老眼鏡や昼蛙 みちむらまりな• 母からの長き手紙や遠蛙 みやかわけい子• 上階の足音ととと夕蛙 めめりん• 水の香を手繰りて蛙この庭に もつこ• 川口の鋳物臭吸ふ夜の蛙 ヤヒロ• 替え歌の残酷なりし夕蛙 よしざね弓• 移住者の2トントラック夕蛙 ラーラ• 山頂にひとつ星あり夕蛙 るりぼうし• ひとさまに腰を揉まれて昼蛙 ゐるす• 裏庭で吸う一服や遠蛙 一太郎ラン坊• 干からびし蛙飛び越す蛙かな 宇田建• 千億の地層に蛙一休み 遠藤百合• 初めての夫の実家遠蛙 黄桜かづ奴• 蛙なくアネモネ色の日が暮れる 岡れいこ• この村にそぐわぬスーツゐて蛙 佳山• 夜蛙や弔問客の足袋白し 夏雨ちや• 蛙には聴くということなかりけり 火炎猿• 底ごもる蛙どよみて闇の濃く 花岡淑子• ゆめわらはれゆめやぶれまた夜の蛙 花屋英利• かあさんはむかえに来ない夕蛙 花伝• お薦めは樋屋奇應丸夜蛙 花紋• ハイネケンの瓶艶やかに蛙鳴く 海老名吟• 世田谷は湧水ゆたか遠蛙 馨子• 遠蛙とんぷく手元に朝を待つ 蛙里• 泣けぬ日もあるさ蛙は鳴き続け 樫の木• 蛙鳴くひざっこぞうの絆創膏 干しのいも子• 昼の酒残りて暮れて遠蛙 輝久• 夜蛙目の中にあり金の星 亀田勝則• 雨を待つ卑弥呼のやうな蛙の目 菊池風峰• 手の中の蛙の指ぞこそばゆき 宮坂暢介• 睨みしか固まりゐしか昼蛙 宮部里美• 遠蛙落つる輸液を数えをり 空龍• 遠蛙ないてやさしくなれるかな 薫夏• 払いても払いてもなお遠蛙 薫子(におこ)• 土よりも少し温くて昼蛙 畦のすみれ• いさかいを知るはずもなき蛙かな 源氏物語• 手に残る肥料の重み夕蛙 古都鈴• 蛙には愁い百あり胸の湖 戸海倫• うしろに蛙ゐて溺れた事あり 高橋なつ• 籠小さし殿様蛙入れるには 高田祥聖• 求婚の五匹引き摺る雌蛙 克巳 夜のサングラス• 地より湧き山に吸わるる遠蛙 今井淑子• 指先に涙の粒を蛙かな 斎藤数• 県境を越える一歩や蛙鳴く 斎乃雪• 夕蛙消えて波紋の来るしじま 榊昭広• 山蛙啼いて捨て田は日の暮るる 咲弥あさ奏• 蛙刺し幼き恋のをはりけり 笹川酔進• 手のひらの蛙の肌の半乾き 三浦真奈美• 上出来のきんぴらごぼう夕蛙 三茶F• 生真面目な目ん玉よろし初蛙 三泊みなと• 夕蛙背なぬらぬらと鳴いてをり 山科美穂• 眼球を舐めて雲見の蛙かな 山踏青時雨 山踏朝朗改め• 夜の棘を慰めている蛙かな 山内彩月• 遠蛙ナースコールの二秒前 山本先生• 遠かはづ帳簿が合はぬ金足らぬ 山名凌霄• 蛙鳴き立ち止まること許さるる 次郎の飼い主• 夜蛙赤本枕にして眠る 芝野麦茶• ふやけゆく干椎茸や夕蛙 紗千子• 病む人の二階の窓に夕蛙 蛇井めたる• 遠蛙古き手紙のよく燃えて 若井柳児• 蛙の夜吾は肉まんを解凍し 主藤充子• 遠蛙闇を拾ひて鳴いてをり 秋夕介• 夜蛙や脛のムダ毛を剃りあげて 秋さやか• 如意輪寺静寂閑雅初蛙 秋吉孝治• おもひのほか吾と気の合ふ初蛙 勝野綾子• 初蛙太極拳に集ふ朝 小鞠• 日の沈む音かき消して蛙かな 小川めぐる• 手洟かむ山師の足元から蛙 小川天鵲• 夕蛙鳴き旧り今日はカレーの日 小川野棕櫚• 「ぐりとぐら」のカステラの香や夕蛙 小倉あんこ• 悪しき夢蛙にげこと投げらるる 小田龍聖• 遠蛙遮り露天湯をかぶる 小田和子• 倒木の交差せる谷戸遠蛙 小嶋芦舟• 歌と句の入賞通知昼蛙 小林陸人• 蛙鳴き止む徘徊の赤い靴 松井くろ• 蛙来て遊んでもらう母の留守 松山のとまと• 三日月に添う金星や遠蛙 松尾義弘• 蛙持つ兄とつかずはなれず行く 焼田美智世• 蛙鳴く日暮れ塾まで遠回り 城ヶ崎由岐子• 滑り台は喇叭のかたち夕蛙 色葉二穂• 歌舞伎町の蛙は夜のドブに鳴く 森山博士• 夕蛙車にもたれJAFを待つ 真宮マミ• 合宿の夕餉たっぷり遠蛙 真繍• こあこあと蛙案内(あない)や友の墓 杉本果蓏• 留結ぶおめんの紐や夜蛙 世良日守• 野球部部室にゐるいつもの蛙 清島久門• ハイウェイの下は畔道蛙鳴く 清白真冬• 古紙工場の塀ふつと切れ初蛙 西川由野• 凱風にも蛙の眼揺らぎたり 青田奈央• 雨降るや潤む蛙の背に蛙 石井茶爺• 手に伝ふほどよき湿り初蛙 石原由女• 透明な蛙の赤き心の臓 石崎京子• 蛙鳴く留守居の離れ寝返りす 千葉睦女• 蛙蹴る水輪模様や空揺れて 素敵な晃くん• 夜歩く風は蛙の温さかな 蒼空蒼子• ネオン色の水面へ蛙身を落とす 蒼奏• よくしゃべるカフェーの店主昼蛙 蒼鳩薫• 手に残る後肢の力蛙消ゆ 霜月詩扇• メーターは居留守の速さ昼蛙 多事• 青畳の頬に柔らか昼蛙 大小田忍• 影引いて一日の終わり遠蛙 大槻正敏• 水牛の渡る川野辺昼蛙 大庭慈温• 暗きより一閃冥きへと蛙 滝川橋• 煮直しの饂飩啜りて昼蛙 沢拓庵• 苦も楽もなく籠る日蛙ぬるい 知念帆意• 古沼の主のおんなや大蛙 池之端モルト• 貼替えしハザードマップ初蛙 竹口ゆうこ• 水掻きを確かめている蛙かな 竹内みんて• 遠蛙ロックダウンの巴里は雨 中原久遠• 夜になりて縫ふ雑巾や遠蛙 中西柚子• くすぐったい父の墓石に蛙住む 長谷島弘安• 割れたさな板五右衛門風呂の昼蛙 天野姫城• 洗車機の流すほとぼり夕蛙 斗三木童• 常夜灯鈍く映して赤蛙 杜まお実• 蛙になる比良山の水の溜り 渡辺みちこ• 土砂降りの大路を蛙渡りけり 渡辺冬生• 蛙鳴く眼に金星を宿しつつ 渡邉一輝• 寺の夜の廊下つめたし蛙鳴く 渡邉久晃• 初蛙妻と散歩の一万歩 渡邉竹庵• 今日もまた既読にならず夕蛙 都乃あざみ• 美しや水掻く蛙の大腿筋 土屋雅修• 空飛ぶ蛙幻想の未来都市 土田耕平• 雨の日の蛙 油撒くように轢かれ 冬のおこじょ• 喉仏なき喉鳴らす蛙かな 嶋田奈緒• 夜蛙鳴かせてをきて寝るとする 藤田康子• 雨上がり陽を浴びてプリズムの蛙 徳田ヨーコ• いたづらには正坐まどにはかはづ 独星• 庭に棲むる大き蛙に男の名 奈良素数• 蛙鳴く床一面に採譜メモ 内田英樹• 新潟県立蛙管弦楽団や 凪太• 目覚ましをかけない朝の遠蛙 楢山孝明• 引力に従いながら飛ぶ蛙 入江幸子• 喪服干す広き座敷や遠蛙 梅木若葉• 手の中を暴れる蛙放つ夕 白雨• 夕蛙遊びつくしたランドセル 飯村祐知子• 訃報来て夜の底から鳴く蛙 樋熊広美• 蛙の目低き機影は羽田へと 琵琶京子• 宅配のレタスから出る蛙かな 菱田芋天• この星の水を命に蛙かな 百合乃• なかなかに長き舌なり土蛙 百瀬結花• 夕蛙ぞろり交通安全旗 蛭本喜久枝• 昼蛙コンビニ閉店のうわさ 富山の露玉• 行き逢えるまでは気付かず夕蛙 富雄• 湿原の蛙の涙は青いのか 風花まゆみ• シグナルは車窓に消えて遠蛙 風泉• 本堂の如来坐禅の蛙かな 文月さな女• こっそりと田を裏返す初蛙 牧野敏信• 予報士のような顔した蛙かな 抹香• 昔むかし貴方が蛙だった頃 万喜ミツル• 糠漬を刻む夕べや遠蛙 蓑田和明• 田蛙の寂しきまなこ動かざる 椋本望生• 田蛙や産婆待たずに妹生まる 名計宗幸• 蛙跳ぬ時空の隙間入るごとく 明田句仁子• 遠蛙ふいに訛を聞く感じ 茂る• 夜蛙や無灯火の自転車をこぐ 木下桃白• 筑前煮うまく炊けたり夕蛙 門未知子• 見目のよき蛙泳ぐやビオトープ 門前町のり子• 泥田に居て泥かぶらない蛙かな 野原蛍草• 四万十に夜や告げたる遠蛙 野中泰風• 遠蛙カスタネットに赤と青 有本仁政• 三菜の一つは煮豆夕蛙 柚木みゆき• 勘定の十銭合わぬ蛙鳴く 遊飛 蚊帳のなか• 夕蛙両手に分けるエコバック 葉るみ• 蛙「この先カーブが連続します」 隆月• 恋すてふ蛙大きな鼓膜あり 瑠璃茉莉• 隠れ家は教えぬつもり昼蛙 鈴木(や)• 今日ときどき明日の風初蛙 和光• 友が居ない蛙も居ない通学路 惑星のかけら• おにぎりの1つはおかか初蛙 國吉敦子• うどん屋の行列長し昼蛙 洒落神戸• 退院はまだ許されず初蛙 涅槃girl• 電卓にゼロ6つ並んで蛙なく ツユマメ いつき組広ブロ俳句部• 安曇野に道祖神あり夕蛙 でぷちゃん• 夜蛙よ冷たき線路警報音 なかむら凧人• 蛙鳴く一人暮らしのテレワーク はらぐちゆうこ• 浮上せぬ湯舟の身体蛙鳴く ももたもも• 三方を囲む蛙や水の家 ゆすらご• バス去りて蛙千匹われ一人 宇佐美好子• オンライン会議長引く遠蛙 湖雪• ナフタリン臭つよき夜具蛙なく 紅さやか• バス停に古い落書き蛙鳴く 森弘行• 沸くごとくかわず鳴く夜の水しずか 森青萄• 焼けあとを弔うごとく夕蛙 痩女• 親指のささくれ痛たっ遠蛙 尼島里志• チンアナゴに生まれ損ねた蛙です 抹茶金魚• 出勤のアイシャドウ濃し夕蛙 梨音• 何色に塗つてやらうか赤蛙 鈴木麗門• 昼蛙不要不急の空青し 暝想華• 蛙にはいろんな方言呼ばれてる 野田あさは• わたしはねカエルはかせになるんだよ 野田あやか• 鳴き蛙たくさんいててうるさいよ 流歌6さい• 真夜中のアラーム蛙の鳴き声 田本莞奈• かえるたち気持ちいいなと学校に 田邉瑠衣• 遠蛙昭和のギャグを検索魔 坂まきか• いにしえの子ら通りゃんせ蛙鳴く 笑笑うさぎ• 姿見に蛙の化身老い女 西條恭子• 蛙子沢山みんなで歌う楽しみも 滝川端子• 遠蛙数独好きの祖母卆寿 鈴木淑葉• ちび蛙男はつらいよもっと啼け. 伊藤ひろし• 俳人を間違えたかと初蛙 AKI• 家篭り蛙さえも羨まし ANGEL57• 坪庭や飼ってもおらぬ蛙鳴く GONZA• 赤子泣く声に合わせて泣く蛙 haru. 両手突き何を懇願初蛙 Qさん• ブラッシング猫の尾垂れるや夕蛙 S. テラテラと二つの世界生く蛙 sakuraa. 歌わずも季節は移ろう蛙達 vivi• 遠景は高速道路田の蛙 あきれたホイ• 動く雲目で追いながら昼蛙 あさぎけんいち• 真夜中の蛙鳴く音も子守唄 あつこっとん• 蛙鳴くあかり無き夜の道しるべ あらら• 蛙等め不眠の我をあざ笑い イカロス• 蛙にも蛙の時間本閉じる イキイキ生活• 通学路轢かれ蛙をひとっ飛び いたまきし• 夕蛙一人静にやかましい いつも祝日• 土塊かなあえかに動く初蛙 いまいやすのり• 蛙鳴く帰り道にランドセル イルカ• 深き夜の闇をのみ込み蛙鳴く いろをふくむや• 古井戸の蛙笑ふや夕仕度 うさぎの飼い主• 電話ボックスを探す井の中の蛙 うどまじゅ• 水田で蛙鳴く声なつかしい えみばば• 桂跳ね水面五線譜となりにけり おうれん• うめたてて耳がさみしい初蛙 おがたみか• かまびすし蛙黙るは夜の謎 オカメインコ• 土塊が蛙と化すや豆畑 おざきさちよ• 遠蛙パスワード記すメモの場所 おぼろ月• 棚田はコンサートホール蛙の音 お品まり• 水やりで蛙跳び出し乙女鬱 かたちゃん いつき組広ブロ俳句部• 家暮らし蛙の声とハーモニー カメ• 寝つかれず聞く遠蛙太き梁 キートスばんじょうし• ウィルスの話題ひひらく蛙かな ぐずみ• 鍬振るう我に飛びだす蛙かな こつみ• 昼蛙カスタネットとフラメンコ こぶこ• 蒼白き天を映して蛙鳴く さいとうすすむ• 曇り空天地真逆の夕蛙 さくやこのはな• 祝い唄か蛙新築二,三軒 さくら亜紀女• 足音に瞬時無となる蛙かな さとう菓子• 雨蛙飛んだ後では昼の月 さなぎ• 僧のごと葉に鎮座する蛙かな さぬきのにゃんこ• 旅の終わり寝付けぬ耳に遠蛙 しゅういずみ• 蛙鳴き億光年と交信中 じょいふるとしちゃん• 夜蛙や相合傘で帰ろうか しらふゆき• 昔は触れた蛙今は怖くて触れない シンタローママ• 神経すべて死す蛙の産卵かな すいよう• 大津波去りし校庭蛙一匹 スッポン• 聞こえるけ蛙鳴いとる婆コール たじま• 跳ねまわり筋肉臭う夕蛙 たすく• 戦場の二匹の蛙妻と子に タマゴもたっぷりハムサンド• 墓守になりしつもりや昼蛙 たむこん• 近寄れど蛙瞬時に泥波紋 ちっちのきも• 里山に蛙こだまし心静か ちやこ• 見つかるまい見つけてみせろと鳴く蛙 つる凛々• 畔行けば右に左に跳ぶ蛙 てまり• 好きな人と聴く夜蛙眠れない てんてこ麻衣• 庭に四匹どれも色違いの蛙 とわずがたり• るるるるる月夜に蛙こっちかな なかしまともこ• 田に水の満ちて夜蛙恋舞台 なんじゃもんじゃ• 水際の蛙の瞳に空映る ねがみともみ• 目が合った草に消えゆく蛙かな のど飴• しばらくは蛙と遊ぶバス乗り場 パッキンマン• 母の背に乗りて可愛いやちび蛙 はな• 遠蛙雨の匂いのする夜風 はのん• バンドマン夢見て蛙大海へ はまのはの• ゆっくりと手放す悩み遠蛙 はむ• ぬばたまの夜窓に張りつく蛙声かな ハンドタオル• 県境の夜の国道遠蛙 ひーちゃんw• 雨の日の一年生に蛙跳ね ひっそり静か• 掌は宇宙じゃないぞ初蛙 ひな芙美子• 故郷が瞼に映る蛙声 ひめりんご• 蛙ほど心の丈を放てれば ひろき• 部活から蛙の声の帰り道 ひろ夢• なんの声よく聞き留めたそは蛙 ピンクのさかな• 眼を閉ぢて夕蛙聴く独りかな ふじこ• 残業や終い湯に聞く遠蛙 ふみ• 喧嘩中二人を癒す夜蛙 ヘッドホン• 右耳に蛙の輪唱大きめく ペトロア• 遠蛙ふるさとの季告げるかに ポンタ• 人絶えて月夜の蛙かまびすし ほんみえみねこ• 前頭葉に残る疲れや蛙鳴く まぐのりあ 蚊帳のなか• 地も水も渡る蛙の誇らしさ まこ いつき組広ブロ俳句部• 蛙の目濁った池で涙出て まこと「羽生誠」• クロールの方が楽だよカエル殿 マムシ銀行• 窓開ける旅の宿には蛙かな まりい• 陶磁器のやうな蛙や蓮の上 マンデー久寿男• ディーゼルにゆらり揺られて昼蛙 みはね• 湯あがりにそよろ風あり遠蛙 みやざき白水• 暮れ六つやエールに聞ゆ遠蛙 みわ吉• 雨に濡れ蛙の背中はなめし革 モモンガ• 胎動も敏しと撫でて夕蛙 ゆこ• 喧嘩して飛び出す庭に夕蛙 わかなけん• 人を避け蛙と嘆く池の端 わたなべぃびぃ• 田舎道巨大な蛙にたじろぎて 亜紗舞那• バリトンで呼べば応へる夕蛙 愛燦燦• 夜蛙心地よきかな四分音符 愛野優• 夜蛙や偲びて歌う雨の川 綾月礼• 帰らぬかまだ街にいるかと遠蛙 案山子 いつき組広ブロ俳句部• 10時間カレー煮込みし夕蛙 杏樹萌香• あれ雨が待ってましたと蛙啼き 伊藤ひろし• 友逝くと聞く夕暮れや遠蛙 伊藤亜美子• 夕蛙はげますやうに輪唱す 伊藤順女• ごめんねの出ぬへの字口蛙鳴く 伊藤小熊猫• 五百羅漢見つめてをりし蛙の目 伊藤節子• 蛙鳴く旅立つ友を追う如く 遺跡納期• 蛙の声を追憶上京十年 井出奈津美• 引き籠る日々を嗤うや遠蛙 井松慈悦• 耳澄ます都会の庭に蛙鳴く 井上繁• 蛙鳴き水面くゆらし月笑う 井上早苗• 大雨の頭にスーツ土蛙 井上哲志• 雨あがる倒景の空夕蛙 郁楽• 昼蛙かしこまる叔父思い出し 郁松松ちゃん• 土砂降りも我関せずの蛙哉 郁陽• 夕蛙部屋で微睡む部活後 一番ぶろ• 手の中に蛙つつみて草むらへ 稲垣由貴• 怖々と急ぐ夜道の土蛙 稲葉こいち• 幾年も大谷の蛙鳴かぬなり 稲葉雀子• 夕蛙人に云うべきことばかり 羽沖• ウォーキング始めて知りし初蛙 羽馬楢葉• 庭先で久闊叙する蛙かな 雨波流波• 飛び込んだ蛙の姿見たことない 卯さきをん• 疎開地は米どころ蛙鳴戦争 影山嬾• 蛙にも矜持ありなん鳴けるとき 越智敦子• 初蛙いのちのやうなみどりいろ 榎本真希子• ここはもと我の住みかと蛙鳴く 円• 庭石にとのさま蛙酒の友 延杜• 手足交互歩くや蛙飛ぶやポチ 猿猴川のドブネズミ• 灯を消せば子守歌なる遠蛙 遠藤一治• 雨の音蛙の声と苗の緑 遠藤愁霞• 木の虚より蛙顔出し何眺む 塩原香子• 蛙鳴く天変地異は知らざりき 塩沢桂子• 交ってる蛙に蛙がチャチャをする 奥ノ木蛍子• 都にはもう行けるかと遠蛙 岡田• ため池でゲロゲロと鳴く蛙かな 加島• 深淵より来たるが如く蛙浮く 加裕子• 蛙鳴く声の転がる棚田かな 夏目坦• あのこのくびにかえるのっけておこられた 河原つばめ• 初蛙今年も主面下げて出た 河畔亭• ペタペタと歩く蛙へ道譲る 花岡幸嗣• 羽音に蛙の姿そこになし 花岡浩美• 変身し蛙になりし浅間山 花岡紘一• 蛙鳴く吾子との輪唱耳の奥 花咲みさき• 雨乞いをするかのごとく蛙鳴く 花咲明日香• 「ラ・カンパネラ」作曲は君らか夜蛙 花鳥風猫• 通学路蛙の声を敷き詰めて 華林灯• 新婚の借り上げ社宅蛙鳴く 雅喜• 輪唱の終わりが見えぬ遠蛙 海口竿富• 子蛙ら離れて吟ず輪唱歌 海碧• こら蛙池にこんなに集まって 笠原理香• いつの間に蛙住み込み植木鉢 笠江茂子• 夜蛙や新たなる粘液を吐く 釜眞手打ち蕎麦• 田の土が動いて気づく土蛙 甘平• 蛙鳴く裏庭辺りカレーの香 閑蛙• クラクション蛙のあおり運転か 丸山隆子• 寝てるのに蛙合戦うるせえな 季音句歩• コンクリの庭の蛙に水を遣る 季切少楽 いつき組広ブロ俳句部• 背負われた足に跳びつく蛙かな 貴志洋史• 蛙泣く声をたどれば父母に 亀山逸子• マンションのベランダで聴く遠蛙 亀田稇• あれほどの蛙の不思議昼にゐぬ 亀田荒太• 実家の夜密なる蛙の大合唱 菊原八重• 巣篭もりの蛙や足を持て余す。 菊池洋勝• 蛙二匹濡れ葉よろしく闇に溶け 吉哉郎• ぷくぷくとカエルふくらむみずたまり 吉田結希6• コンビニの脇の田圃の夕蛙 吉田びふう• 手のひらの蛙も我も今生きる 吉藤愛里子• ゆるゆるの土ゆるゆると蛙釣り 久留里61• 初蛙ポチを威嚇す咽喉ぼとけ 宮杜都• 蛙鳴く俄に息吹く田んぼかな 宮村寿摩子• 通学路につぶれた蛙素通り 朽木春加• 岩倉の田んぼの蛙何代目 京野秋水• 痩せたくて泳ぐかおまえもデブ蛙 橋本恵久子• 遠耳の夫に蛙と教へられ 玉井瑞月• ふくらんだ蛙の頬は水風船 玉井令子• つくばいに浸かる蛙の半目かな 玉響雷子• 校庭は無人蛙の声を聞く 玉繭• 開会す蛙の五輪ハイジャンプ 玉木幸代• 鳴く蛙三晩で慣れる里帰り 銀のグランマ• 大山を通せんぼして鳴く蛙 銀長だぬき• 暗雲に蛙隠れや涙雨 九蓮• 母曰く「御馳走だった」赤蛙 句滔天• 新宿の車道に跳ねる夕蛙 空• コロナ怖い怖いと潜る蛙かな 空の青と海の碧• 緑色隠れたつもり蛙鳴く 空茶• 逃げ足のまだたどたどし初蛙 桑田栞• 見る人のなき花園に蛙なき 月の輪• 天気記号知らぬ蛙の注意報 月城花風• 蛙にキスしたら叶う願いあり 研知句詩 いつき組広ブロ俳句部• 呼び水を運ぶ井戸端蛙跳ね 見屋桜花• 蛙見て泣いた女児(こ)今は手で掴む 原善枝• 昼蛙倉庫一匹晴れまだか 原田直幹• 遠蛙叱られるからもう帰る 原田民久• CMの蛙追いかけ底部(てぶ)浚い 古いっちゃん• お手製の一汁一菜遠蛙 古今亭ちくしょう• 初蛙普段話さぬ人の知恵 古森海苔• 夕闇に田んぼ渡りて遠蛙 戸根由紀• 蛙鳴く此の一角は未だ荒地 午餉• 頃合ひを知るがごとくに蛙鳴く 光子• 蛙鳴く静皿洗い朝を待つ 弘• 子蛙や磴一段に足かける 江見めいこ• オルガンの音と蛙と雨空と 江戸川ちゃあこ• 初蛙鳴くな跳ぶなよ鳶が舞う 江田綾子• 門灯で鉢合わせ虫狩る蛙 江藤薫• 食う食らう蛙見つめる刹那かな 浩二• うだうだと茶する爺婆昼蛙 甲山• 晴天や蛙がひざまずいている 綱長井ハツオ• 歩に合わせ蛙飛び込む畦の道 荒木豊• 巣ごもりて蛙の声の楽しかな 香港ひこぞう• コロナへ無音足音へ鳴く蛙 高橋久恵• 厨の窓蛙来ている兄の家 高橋光加• フラれている僕の瞳は蛙の眼 高橋毛玉• 野外活動カエルの声消す子らの声 高石たく• 遠蛙ひとり夜更けに米を研ぐ 今村ひとみ• 夕蛙三方で鳴く1DK 今田哲和• うたた寝や蛙の声の心地良さ 根々雅水• 曇りなき窓に蛙や新校舎 佐橋カホル• 軽トラに連れて来られし蛙鳴く 佐藤あん• 帰り道蛙の声援ペダルこぐ 佐藤佳子• 庭の池去年の蛙の波紋立つ 砂楽梨• 蛙鳴く澄んだ夜空に父が逝く 細江隆一• 道塞ぐ烏睨みて飛ぶ蛙 細川小春• 蛙見て再スタートするスクワット 坂本千代子• 観天望気カエルのがっしょう傘えらぶ 桜姫5• 信号待ちペダルにピョコン夜蛙 三ノ宮ねこ• 蛙鳴く畦消え圏央道走る 三浦ごまこ• コロナ来て人恋ふごとく蛙鳴く 三隅昌山• 昼蛙ステイホームに漫歩かな 三隅朗鬼• 夜蛙やワイン片手にこもり居て 三島瀬波• 蛙つやつや純文学の池の中 山? 初蛙こわごわ握る小さき手 山育ち• 我臥せり構わず先に往け蛙 山沖阿月子• 蛙どもともに聞こうかドビッシー 山吉白米• 無観客今日も今日とて蛙鳴く 山口たまみ• 夜蛙かまびすしさと父の酒 山口悟郎• 晴れた朝湧き水あふれ蛙鳴く 山口香子• 生きとった躍る心や蛙鳴く 山城明子• 蛙鳴く恋焦がれるや夜に泣く 山川恵美子• 一生の静寂蛙の事件簿 山川真誠• 初蛙円空仏の如く笑む 山太狼• 家名主蛙がぬわーっと足に触れ 山田啓子• 城下町蛙の声にしみる夜 山辺道児• 名も知らぬ野の花愛でる蛙鳴く 山本康• 喜びの田に水入り蛙かな 子雀• とぽとぽと蛙と背なの初孫と 市川りす• 啼く声と光る波紋や闇蛙 紫雲英• 水面を揺るがすものに蛙の目 紫瑛• 夜蛙の褪せる叫びや朝まだき 紫小寿々• 同じもの見ているはずの昼蛙 寺津豪佐• てのひらに小さき鼓動の蛙かな 鹿沼湖• 舌のばしかっと見開く昼蛙 鹿嶌純子• 転居した夜は蛙の大合唱 篠崎彰• 沈黙の受話器の向こう遠蛙 篠雪• 頭領の太きテノール田の蛙 紗智• 足止まる路上ライヴや初蛙 朱海祥• 遠蛙父はだんだん忘れけり 朱頂蘭• 泣き通す子に耳やさし夜蛙 秀はる• 手の上で鳴かず飛ばずの昼蛙 秀たあ• 減反や今やソロのみ蛙鳴く 秀耕• 妹の背に照らす月夜の蛙の目 秀道• 一叢の森の古刹の古蛙 秋月なおと• 蛙なくこの地に嫁ぎ五十年 秋代• 息止めて受話器の向こう蛙達 出井早智子• かなづちの我の師となる蛙かな 初野文子• 修学旅行も延期の知らせ初蛙 渚• 蛙千疋おんな候補を応援す 緒方信子• コロナ禍の世に目覚めたり初蛙 宵猫• ほろ酔ひの鼻唄止まる夕蛙 小だいふく• 疾走する雲映した蛙の目 小磯悠人• 荒れる世も川はせせらぎ蛙鳴く 小栗福祥• 姿なき池のあるじは蛙隊 小此木一佳• 「カエル跳び」なんて知らずに跳ぶ蛙 小笹いのり• 逍遥や蛙も吸ひし里わの気 小杉泰文• 空に星地には星ほど蛙かな 小川都• 友敏し通話の中の遠蛙 小川都• 大海を蛙に見せていた息子 小田慶喜• まだ軽き目覚めし池の蛙たち 小田虎賢• コロナ禍や熱なき池に蛙鳴く 小南子• 昼蛙葉陰に忍び腕弛し 小柳悠子• 家籠もる歌に蛙を見つけたり 小林のりこ• 軒雫波長合はせて鳴く蛙 昇雲• 一人呑みとなりの庭で蛙鳴く 昇弘偲• 就寝の声となりゆく蛙かな 昭谷• 蛙跳ね心は直ぐに幼き日 松村貞夫• テレワーク夕陽の庭に蛙かな 松島美絵• 遠蛙に合わせ佳人のビアニシモ 上原麻利• 初蛙ほどに小さき我命 上野眞理• 手のひらにのれば愛しき蛙かな 植田かず子• こわごわと蛙のぬめり確かめる 新谷ノル• 棟上げの祝詞唱ふや蛙鳴く 新濃健• 稜線の緑だけ濃く遠蛙 新美妙子• 陽だまりの花を褥と蛙かな 森の水車• 田起こしに蛙目覚めず土掛ける 森英一• 鼻っ垂れ蛙が怖いと泣いたっけ 森澤佳乃• 庭に棲む蛙もいつか飛び立つか 深山涼水• 泣くことはあらぬ蛙の鳴きゐたり 深町明• 初蛙ちょこり墓石におともかな 真優航千の母• 虫を食む蛙は瞬時目口閉じ 真理庵• 家の中蛙のぼやきも聞こえずか 神谷真央• 尻尾さがす忍者のかまえ田の蛙 神谷米子• 蛙さんところ構わず今日も鳴く 神谷理佐• 蛙鳴く母の旅立ちに唱和する 水乃江辰• 土蛙恋しくなりぬ青き空 水夢• 蛙失いし田の畦をし踏みぬ 睡鯨子• あはれなり雨のくれ方かはづなく 杉浦あきけん• 草取りの花壇にぴょこん初蛙 杉浦真子• いつ跳ねるかと思わせる蛙かな 杉山太郎• 蛙跳ぶ義母へと放り投げし吾子 瀬尾ありさ• 何事も気の持ちようと夕蛙 成田こむぎ• お代わりにカレーは空っぽ夜蛙 星善之• 外来種アメリカ蛙田舎道 星夢光風• 世の憂ひ笑ふや蛙姦しましく 晴好雨独• 目ん玉は水に浮かべて遠蛙 正岡恵似子• 夕蛙靴紐結ぶを口実に 正山小種• 指揮者居る如し蛙の大合唱 正子 いつき組• 日本語か中国語かや昼蛙 清水容子• グランドの居残り素振り夕蛙 清水祥月• 小坊主の夢に蠢く朝蛙 清波• 風あそぶ窓辺に蛙聞く夜かな 西原さらさ• 雨乞いの蛙日向で天仰ぐ 西村あつこっとん• 頼もしき蛙コロナを投げ飛ばす 西尾至史• 蛙鳴く畦のはるかに手ふる祖母 西條晶夫• 蛙鳴く闇を大きく膨らませ 青い月• 湛水の月ひと蹴りで割る蛙 青井晴空• 羅生門棄児の袖に夕蛙 青児• 庭緑蛙と目が合う休肝日 青猫• 夜蛙や幼き頃の子守唄 石岡女依• 足の甲のそり横断トノサマガエル 石垣エリザ• 水路落ち抗う蛙前を見よ 石川八右衛門• 何映す畦に二つの蛙の目 石田恵翠• 畦道や小耳効かせた痩せ蛙 石田徳久• 父の背のかすかな記憶遠蛙 雪井苑生• 舌打ちをしてるかのよう蛙鳴く 雪豹• 永遠のピエロの涙蛙鳴け 仙石汀枕• 雑草も残しておこう蛙鳴く 千鶴姫• 蛙鳴く昔話の蛙かも 川村昌子• 足元の思わずよけるのし蛙 泉子• 歌声に襲われるかのよの蛙かな 浅井誠章• 蛙鳴け生きてるうちにたんと鳴け 曽我真理子• 一升瓶提げてゆく夜の遠蛙 倉岡富士子• 命日の読経終わりて蛙鳴く 惣兵衛• 星空に蛙の声や文を書く 則本久江• 蛙鳴く少年たちの去る頃に 村松登音• 目の合ひし門番のごと蛙かな 村田みもざ• タワーマンション1階に聞く蛙かな 多喰身・デラックス• つくばいを渡り飛び交う蛙かな 多田ふみ• 夜蛙温泉宿の大合唱 駄詩• にはたづみに空の青知る初蛙 対馬清波• 連休なり寝ても起きても蛙の声 大橋敏子• 夕蛙一瞬和むや偏頭痛 大原雪• 通夜帰り顔を上げよと鳴く蛙 大原妃• 蛙鳴くかっぱえびせん放り込む 大山こすみ• 子を抱きて夕蛙鳴く田を眺む 大村真仙• クラスから浮いてる我と遠蛙 大津美• うとうとと夕風呂浸り遠蛙 大津武彦• 初蛙そろそろ腰を上げようか 大道真波• 明日へ飛べ蛙の合唱響く空 大本千恵子• 肺硬し呼気生温かく蛙鳴く 大野静香• 蛙はケロヨン 甘酸っぱい昭和 大野由美子• 娘はスキップ土産の籠は皆蛙 鷹野みどり• 手の中の命ぬるめく初蛙 卓女• いっせいに鳴き止む蛙その不思議 谷口あきこ• 猫まんま食ひて宵寝の遠蛙 谷本真理子• 関守石にちょこんと蛙目を凝らし 知足• おばあちゃん家(ち)押しよせる声蛙なり 池上敬子• 水の音立てて飛び込む蛙かな 池田功• 遠蛙とと(父)のおひざでゆらゆらり 池田洋子• 生きてゆく蛙にでもできるのに 池田華族• 田んぼへり比例するかな蛙歌 池内ねこバアバ• 田の蛙静寂一瞬闇深し 池之端昇雲• ただ闇に鳴き声一つ夜蛙 竹一• 硝子戸の息整えて蛙かな 竹内うめ• 蛙跳ね鳴き声聞いて元気出る 中山清充• ドラマ見て一人泣く夜の遠蛙 中山白蘭• ニンゲンも蛙のように大変身 中川ふみひこ• 古池を一歩抜け出し夕蛙 中島葉月• ひたすらにスケジュール消す夕蛙 中島圭子• 求愛に似合はぬ響き蛙なく 中島走吟• ウイルス戦争柳へ蛙飛び跳ねる 中道潮雲• 蛙鳴く百鬼夜行は蠢けり 昼行燈• 着陸す蛙水面の月の海 衷子• 蛙目に百億光年を微光 朝雲列• 巻き舌の鳴き声高き昼蛙 朝明• 放課後の戦利品なり初蛙 長谷川ろんろん• 地球外生命体は蛙の子 天野呑水• 使いの子足速くなり夕蛙 田村モトエ• 漱石も巡りし池や初蛙 田村伊都• 転居の夜の蛙の合唱たじろぎぬ 田中ようちゃん• 夕蛙テンポの早きオーケストラ 田中勝之• 草揺れて小さき顔出す初蛙 田畑尚美• 遠蛙かえるの歌の子守歌 田本雅子• トラクターのスピード落とす初蛙 渡辺おりーぶ• 濁声や喉震わせて昼蛙 渡辺陽子• ばあちゃんち夜の深さや遠蛙 登久光• 幼子のはだしの踏みし田の蛙 都忘れ• 爬虫類カフェの机上の蛙かな 冬木ささめ• 夜も更けて蛙の経も佳境なり 冬野菫• ノー残で肉屋に八百屋夕蛙 島村福太郎• いらっしやい手を突く蛙蕗の宿 嶋良二• 水入りし小田に目覚むる蛙かな 藤ちゃん• 手を出してごらんと祖母が置く蛙 藤井京子• 俺たちは自粛はせぬと蛙鳴く 藤井聖月• 吾子の手に小さな蛙目を凝らす 藤橋一憲• 絶対音感音程狂ふ初蛙 藤原訓子• 眠れずに開く句集や遠蛙 藤田真純• ランドセル出て黒板に跳ぶ蛙 藤乃眞子• お駄賃は林檎飴かな遠蛙 徳• 数多の願い腹満ちて蛙鳴く 徳庵• 夢の中蛙の声は現なり 内田誠美• この星で明日も生きよ蛙の子 内本惠美子• 海を見て蛙いるのと母に問う 楠田草堂• 田蛙や避けよ密集マスクせよ 二鬼酒• 山深くコントラバスの蛙歌 乃良• 蛙鳴くさらに激しく赤子泣く 埜水• 来週の予定キャンセル蛙鳴く 波かもめ• 田の蛙ケロリコロナとあおり哭き 波奈• 蹴伸びする蛙艶めく八等身 馬祥• 水遣れば挨拶返す蛙かな 馬笑• 新しきローファーの上蛙飛ぶ 梅嶋紫• 祖父ののどぼとけ震う夜遠蛙 梅里和代• ままごとの茶碗飛び付く夕蛙 白井百合子• 小さき靴笛の止まれば初蛙 白瀬いりこ• 青い山脈歌えば唱和する蛙 白沢修• 幾万の蛙轢きけり夜のバス 白土景子• 遠蛙ともる里の灯母の声 白藍こはく• 舗装路のかわきひからび蛙かな 迫久鯨• 頭上には北斗七星蛙鳴く 畑詩音• お悔やみに向かう坂道夕蛙 八重葉• 青々と唄声満たす蛙かな 八木実• 相合いに傘さしかけて土蛙 飯田淳子• 眠たげな眼して啼く蛙かな 比良山• 洗牌の波に呑まれし蛙かな 緋乃捨楽• 鍵開ける40階にもかわず居り 飛来英• 庭に棲む蛙跳び出て鳴く子犬 尾関みちこ• 父と飲む夜蛙聞こえ酔い誘う 美山つぐみ• 蛙の歌止み懇々と眠る 美翠• 帰り道彼と鞄と蛙かな 浜けい• 靴紐を縛る手に飛び来る蛙 富田朗• コンクール中止の報せ蛙鳴く 富野香衣• 蛙舞う青さが香る空の庭 浮楽莉• 夜蛙の白い腹ヒタリ風呂の窓 風ヒカル• 寂しさも分かち合いたる夕蛙 風紋• 近代化蛙さんたち今いづこ 風来坊• 蛙跳ぶ空映す田にためらわず 福ネコ• 銘酒旨し夕日の縁と初蛙 福弓• 遠蛙バカ殿様に泣き笑い 福月スミレ• 耕運機轍の中に蛙居り 福泉• あの人の本音垣間見初蛙 文女• 夕間暮れ畦道蛙ひとっ跳び 平松一• 蛙の声窓に飛び込む仕舞風呂 平田花子• 遥かなる休業の果て遠蛙 片栗子• つくばいに自宅待機の夕蛙 弁女• 川辺りの草盛り上がり昼蛙 歩亀• 初蛙コロナ籠りの窓厚し 穂積のり子• 蛙はね追う子もはねて雨模様 芳村佳子• 高層に暮らせば蛙永く見ず 北条暦• 窓ガラス蛙の指の丸き粒 北川蒼鴉• 手押し井戸ポンプに姉妹蛙鳴く 北大路京介• 痩蛙もう頑張れと言っていい 睦月くらげ• 井の蛙流行病よ井のままで 本間美知子• 蛙博士「今度はほんと!新種だよ」 凡々• 夜蛙尾行するやに歩きたる 盆暮れ正ガッツ• この道に蛙見つける嬉しさよ 麻場育子• 手足生え空を飛べるか田の蛙 麻生恵澄• 初蛙畔が舞台と如何に鳴き初む 麻野文江• 女ってドライなものだ遠蛙 満る• 腹見せて蛙張りつく窓ガラス 湊かずゆき• 夕蛙ライトアップの謝意の青 明惟久里• 蛙歌聞こえて浮かぶ友の顔 木ノ国天地• 大津絵の瓢箪鯰蛙鳴く 木寺仙游• 大の字の子の掌の初蛙 木村かわせみ• 住宅地残る蓮沼蛙鳴く 木村修芳• 単身を迎える宿舎蛙鳴く 木村波平• 蛙の合唱急な静寂の恐ろしさ 夜香• 昼蛙月命日の墓遠く 野ばら• 蛙跳ね未知なる海へ吾も跳べ 野上英明• テレワーク窓に監視の夕蛙 野木編• 合宿の打ち上げ果てて遠蛙 唯飛唯游• 田んぼ径一歩先跳ぶ蛙跳ぶ 友雪割豆• 落日を背に夕蛙逍遙す 柚木窈子• 帰れない我のサドルに蛙居り 祐莉亜• 横断歩道引きずる足でゆく蛙 葉月けゐ• 収束し啼き交わしたい蛙かな 葉路• 子守唄気づくと遠く蛙勝鬨 踊るサカナ• あれやこれ惑わぬように蛙鳴く 来知万郷• 濡れた目に映る青空土蛙 来冬邦子• 腰引けて蛙と遊ぶ子犬かな 隆美• 蛙尻下げお天道へいざ跳ばむ 龍季• 結婚の決まりし夜や遠蛙 麗し• 豆蛙ポップコーンの飛び方で 蓮花麻耶• 我が領土蛙一匹泳ぎゆく 連雀• ザリガニを蛙で釣りし疎開っ子 鷲野の菊• 人の世を睥睨しつつ蛙座す 侘介• グゲゲゲゲ一人寝の夜蛙鳴く 凛• 眠たさを根こそぎさらふ蛙かな 巫女• 掌に宝石のよな蛙かな 廣重• 夜の塾蛙にエール贈られて 戌の箸置•

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