メニエール 病 耳鳴り。 メニエール病のハリ治療

メニエール病が原因の耳鳴りを治療するためには

メニエール 病 耳鳴り

疫学 [ ] 厚生省特定疾患研究班調査によると、メニエール病は女性に多く、発症年齢は30歳代後半から40歳代前半にピークを持つ山型である。 厳密な診断基準に沿った有病率は主な個別調査では人口10万人当たり15 - 18人程度である。 渡辺 2012 の推定では、2010年代前半には人口10万人当たり30 - 50人程度まで増加し、日本には4万人 - 6万人程度の患者がいる。 ただし、成書では人口10万人当たり16人、男女比はほぼ1、好発年齢を30〜40代とするもの や、40〜50歳に多く女性にやや多いとするもの もある。 根拠不明のインターネットサイトには男性に多いとするものまである。 詳細は「」を参照 症状 [ ] 発作時主症状 [ ]• (突発的で立つことも出来ないほどの激しい回転性で、かつ数十分以上続く)• (特に低音域が障害される)• 耳閉感 以上の4症状が同時に起き、症状が一旦治まってもその一連の症状を数日から数ヶ月の間隔で繰り返す。 発作時付随症状 [ ]• 、、冷や汗、顔面が蒼白くなる、動悸、異常な寒気・暑さなどの温感異常、(聴覚のリクルートメント現象)等の症状が起きることがある。 典型的なメニエール病の発作では「視界がはっきりグルグル回る強い回転性めまい」と「聞こえ」の主症状に加え強い吐き気・嘔吐を伴う。 目がグルグル回る為に立つことも出来ず就床するのみで、頭を動かすと症状がさらに強くなるために自発的には頭を動かすことが困難になる。 当然、歩くことも出来ず、トイレにも這って行くほどであるが便座にまともに座ることもできないため排尿も困難なほどである。 めまい発作は数十分から数時間、時には半日以上続く。 数十秒程度のめまいはメニエールのものではない)回転性のめまいが治まった後も浮動性めまいや聞こえの症状がさらに続くこともある。 内耳疾患であり脳には異常は無い為、目はグルグル回り外から見てもあきらかなが見られるが、患者の意識ははっきりしているのが特徴である。 めまい発作中は吐き気が続き、顔面が蒼白になり、気温が異常に暑く感じたり寒く感じたりする。 初期には上記の症状であるが、めまい発作を繰り返すうちにめまい発作時以外にも耳鳴りや難聴・聴覚補充現象が起きるようになり、さらに進行するとめまい発作時以外にも耳鳴り・難聴や聴覚補充現象および平衡機能の乱れが常態化するようになる。 病態・原因 [ ] メニエール病の本態は内耳の内リンパ水腫である とされているが、真の原因は不明。 内によってとの感覚細胞が障害され、突発的で激しい回転性のめまいと同時に、耳鳴りや難聴などの蝸牛障害症状の発作が繰り返す。 内リンパ水腫は内リンパ液の産生と内リンパ嚢における内リンパ液の吸収の不均衡により生じると考えられている。 内リンパ水腫の発生する機序は不明であるが、疫学的に(患者の生活状況調査の傾向から)メニエール病の発症にはストレスが強く相関していることが分かっている。 めまいや聞こえの症状の機序について 内耳はに富んだ内リンパ液で充填された膜迷路と呼ばれる器官と、骨迷路と膜迷路の間を充填するに富んだ外リンパに別れている。 メニエール病の本体である内リンパ水腫(膜迷路に内リンパ液が過剰に貯まり、膨らんだ常態である)の内圧上昇により内リンパと外リンパを隔てている膜が膨張し、ついには破裂すると、カリウムに富んだ内リンパとナトリウムに富んだ外リンパが混合し、平衡や聴覚をつかさどっている感覚細胞が化学的刺激を受けること、あるいは物理的な刺激を受けることなどが、激しいめまいや聞こえの症状として感じられる。 内リンパと外リンパを隔てている膜は短時間で閉鎖するが、再度内リンパ液が貯まるとまた膨張・破裂を繰り返し、めまいや聞こえの症状も繰り返す。 感覚細胞が刺激を受けることが重なると、感覚細胞の機能がだんだん劣化し、様々な症状が常態化するようになる。 また、めまい発作時以外に聞こえの症状が出るのは、内リンパ水腫によりリンパ腔内圧が上昇し、聴覚細胞が圧迫されることによるという説もある。 診断基準 [ ] 日本めまい平衡医学会の診断基準では下記の1. の3点を満たせばメニエール病と確定診断とする。 また、1. 、あるいは2. のみの場合にはメニエール病の疑いとする。 数十分から数時間の回転性めまい発作が反復する。 耳鳴り・難聴・耳閉塞感がめまいに伴って消長する。 諸検査で他のめまい・耳鳴り・難聴を起こす病気が鑑別(除外)できる。 鑑別 [ ] メニエール病と鑑別すべきめまいを症状とする疾患には ・・・遅発性内リンパ水腫・・内耳梅毒・・内耳炎・・・・聴神経腫瘍・椎骨脳底動脈循環不全症・頚性目まい・心因性目まい・・低血圧症・・・甲状腺機能異常、、薬剤による目まい・脳血管神経障害・外傷による内耳障害などがある。 これらのうち外リンパ瘻や突発性難聴、聴神経腫瘍、内耳炎、真珠腫性中耳炎、内耳梅毒、脳血管・神経障害などは回転性のめまいと聞こえの症状の両方を伴うことがあり、メニエール病に似ているため特に注意して鑑別することが必要になる。 診療科・検査 [ ] メニエール病の診療科は耳鼻咽喉科である。 メニエール病では低音難聴がみられるのでが必須である。 また、メニエール病の本体は内リンパ水腫であるのであるいはフロセミドテストや蝸電図で内リンパ水腫の存在を推定出来ることも重要である。 更に、眼振検査や平衡機能検査やなどで内耳障害の所見を確認し、ABLBテスト、、自記オージオメトリーでを確認する。 鑑別すべき諸病の除外診断の為に頭部のMRIやCT、頚部のレントゲン、あるいは血液検査などの直接内耳には関係ない諸検査もおこなわれることがある。 メニエール病の確定診断にはこれらの多くの検査が必要である。 詳細は「」および「」を参照 治療 [ ] 病気が完成してしまうと難治であり、早期の治療が重要である。 基本的には薬による加療が行われる。 治療につかわれる薬は多いが、第一選択は強い浸透圧による脱水力で内リンパ水腫を軽減させる(商品名イソバイドやメニレット)などの利尿剤である。 内耳の血液循環改善薬が使われることも多い。 炎症を抑える為にや精神安定剤、製剤も使われることがある。 聞えの症状がなかなか改善されないときにはステロイド剤が多く使われる。 めまい発作時には吐き気を伴うことが多いために内服薬の投与は困難であり、注射液(メイロン)や、トラベルミン、制吐剤などが点滴静注される。 また、入院治療にてステロイドの点滴静注が行われることもある。 難治・重症例には内リンパ嚢開放術や前庭神経切断術などの手術が行われる事がある。 めまいを軽減するために経鼓膜的に鼓室内へ(ゲンタシン)などのを注入し、平衡感覚をつかさどる前庭細胞の変性をはかる局所治療もある。 欧米においては減塩治療は一般的である。 継続して行われる有酸素運動も有効との報告がある。 日本においては2018年6月から健康保険適用の、中耳加圧療法が一部の難治例に有効であるとする報告がある。 鼓膜ドレーンチューブ留置術 や免疫抑制剤なども一部には有効との報告がある。 遺伝 [ ] 本症は遺伝はしない。 予後 [ ] 本症で生命に危険がおよぶことはない。 病気が進行し、難聴や平衡感覚の乱れが常態化すると難治である。 メニエール病の終末期 メニエール病の進行が長期に渡ると、中には両側性のメニエール病に進行するものがある。 両側メニエール病がさらに進行しきるとやがて平衡機能が廃絶する。 その段階まで進むと激しい回転性のめまいは起きなくなり、平衡機能は脳が代償するが、一方で平衡感覚の乱れや難聴・耳鳴り・などの症状が固定化し不治となってしまう。 この状態がメニエール病の終末期である。 不全型 [ ] 診断基準を満たさず厳密なメニエール病ではない亜型として、と前庭型メニエール病、レルモワイエ症候群が存在する。 蝸牛型メニエール病 [ ] メニエール病と同じく内リンパ水腫を原因とするが激しい回転性のめまいを伴わない。 低音が聞こえにくい難聴・耳鳴り・耳閉感を主症状にし、状態がよくなっても再発を繰り返す。 再発を繰り返した後にメニエール病に移行することが多い。 内リンパ水腫を原因とするのでメニエール病の軽症である不全型ともいえる。 治療はメニエール病に準じ、内リンパ水腫を原因とするとほぼ同義の病気であり、診断名を蝸牛型メニエール病とせずより広範囲な概念である低音障害型感音性難聴とすることもある。 前庭型メニエール病 [ ] メニエール病と同様の激しい回転性のめまいを特徴とするが、メニエール病と違い難聴・耳鳴り等の蝸牛症状は伴わない。 内リンパ水腫を原因としていないものにこの診断名がつけられることもあり、前庭型メニエール病と診断されたものの精査してみると実際にはや・、その他多数のめまいを症状とする病気に前庭型メニエール病の診断名がつけられてしまっている事が多い。 内リンパ水腫を原因としていない疾患に「メニエール」の名前をつけることは本来はふさわしくなく、前庭型メニエール病との診断名を用いる場合は、これがメニエール病の不全型であるとの確証がないことを念頭におき原因検索に努めるよう求められている。 メニエール病に移行する事は少ない。 レルモワイエ症候群 [ ] 内リンパ水腫を原因とするが、蝸牛と前庭で内リンパ水腫が生じる時期がずれるため、難聴や耳鳴りとめまいが同時には生じない。 難聴や耳鳴りが先行して生じ、長期に続いた難聴や耳鳴りがピークに達したあと、続いてめまいが生じると難聴や耳鳴りがとたんに軽快するといった特異な経過をたどる。 メニエール症候群 [ ] ハンガリーの耳鼻科医Adam Politzerが1867年に「めまい」「耳鳴り」「難聴」の三主徴症状がそろった疾患にメニエール症候群という疾患名を提案した。 Politzerの時代には内リンパ水腫は発見されておらず、症状に対してつけられた症状名であった。 その後めまいの診断名が混乱した時期があり、その流れで現在でも医師によっては、内リンパ水腫を推定出来ずメニエール病の診断基準も満たさないめまい患者に安易にメニエール症候群やメニエール病の診断名をつける者が多い。 日本めまい平衡医学会では、メニエール病の診断名をつけるに当たってはめまい症例に安易にメニエール病の診断を行うことは適当でないとしている。 診断基準に従った診断を行う必要がある。 メニエール病の発見史 [ ]• 1861年、フランスの医師メニエールはめまいを起こした後に死亡した患者の三半規管に出血があったことを発見し、フランスの生理学者フルーランが鳩の三半規管を破壊すると飛べなくなることを発見した報告と合わせて、めまい症の中には内耳が原因のめまい症があることを発見した (ただし、メニエールが診た患者は白血病のために内耳出血をおこしたものであり、今で言うメニエール病患者ではなかった。 1867年、ポリッツァーはメニエールの発見から内耳が原因と思われるめまい症にメニエール症候群という名前をつけたが、これはめまいと聞こえなどの諸症状に対して付けられたもので、病態などは不明なままつけた名前であった(メニエール病以外のめまいを症状とする内耳疾患の多くも含まれる)。 1938年に大阪大学の山川とアメリカのホールパイクがそれぞれ独自に内リンパ水腫を発見し、また、メニエール病以外の内耳疾患も多くは病態が判明してきたので、メニエール病は内リンパ水腫を本体とする内耳疾患との定義が確立した。 米国における診断基準の変遷 [ ] メニエール病は1972年以前から認知されていたが、当時の疾病概念は現在と比べるとあいまいで漠然としたものだった。 米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会 聴覚・平衡感覚部会(American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery Committee on Hearing and Equilibrium, AAO HNS CHE)がメニエール病の診断基準を策定し、蝸牛殻型(めまいのないもの)と内耳前庭型(難聴のないもの)の2つの下位分類を設けている。 1972年に同学会が策定した診断基準は以下のとおり。 症状変動をともなう進行性感音難聴• 意識不明がなく、つねに前庭性眼震をともなうはっきりとした特徴的なめまいの症状が20分から24時間持続• 通常耳鳴りをともなう• 緩和と悪化という特徴的な症状の交替がみられる 1985年、「難聴」を「低周波音を特徴とする耳鳴りと関連する聴覚失調」とするなど用語に変更が行われ、1回以上のめまいのあることが診断要件とされた。 1995年の変更では以下のような疾患の程度を示す基準が加わった。 確定 - 組織病理学的に確認できる明瞭な病状• 確実 - 聴覚失調をともなう2回以上のはっきりとしためまいに加え、さらに耳鳴り、耳閉感のいずれかまたは両方• 疑い - 1回のみのはっきりとしためまいと、その他の症状、徴候• 見込み - 関連する聴覚失調のないはっきりとしためまい 脚注 [ ] 注釈 [ ]• 渡辺行雄, 「」日本耳鼻咽喉科学会 『日本耳鼻咽喉科学会会報』 115巻 9号 2012年 p. 866-869, :• 本多『耳の病気の新常識』p39-40• 鈴木衞, 「」 日本めまい平衡医学会 『Equilibrium Research』 2014年 73巻 2号 p. 79-89, :• 肥塚 「メニエール病の診断と治療」• 加我 『めまいの構造』p71• 野村 『21世紀耳鼻咽喉科領域の臨床 めまい・平衡障害』p368• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p424• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p430• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p429• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p433• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p433-436• 1123-1124, :• 高橋 「メニエール病の生活指導、有酸素運動実施上の要点」• 渡辺 「メニエール病診察の最近の動向」• 將積日出夫, 渡辺行雄, 丸山元祥 ほか、「」『日本耳鼻咽喉科学会会報』 106巻 9号 2003年 p. 880-883, :• 森山『今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針 第3版』p175• 野村『耳鼻咽喉科・頭頸部外科クリニカルトレンド. 4』p58-59• 堀井 「注意すべきメニエール病」• 加我 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』p425• 坂田『めまいは恐い』p9• 本多 『耳の病気の新常識』p98-99• 齋藤 『難聴・耳鳴り・めまい』p89-91• 加我『めまいの構造』p25• Beasley, Jones, p. 1111, para. Beasley, Jones, p. 1111, para. Beasley, Jones, p. 1111, para. Beasley, Jones, p. 1112, para. 加我君孝、市村惠一、新美成二編著 『新臨床耳鼻咽喉学 2巻ー耳』、中外医学社、2002年、• 切替一郎 原著 野村恭也 編著 『新耳鼻咽喉科学 第10版』、南山堂、2004年、• 本多芳男著 『耳の病気の新常識』、講談社、1988年、• 加我君孝 著『めまいの構造』、金原出版、2006年、• 野村恭也、本庄巌、小松崎篤 編集『21世紀耳鼻咽喉科領域の臨床 めまい・平衡障害』、中山書店、1999年、• 森山、他、編集『今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針 第3版』、医学書院、2008年、• 野村恭也、本庄巖、小松崎篤 編集『耳鼻咽喉科・頭頸部外科クリニカルトレンド. 4』、2004年、• 坂田英治著 『めまいは恐い』、講談社、1997年、• 齋藤春雄著 『難聴・耳鳴り・めまい』、最新医学社、2006年、• 日本めまい平衡医学会編『めまいの検査』診断と治療社、2009年、 論文• 肥塚泉「メニエール病の診断と治療」学会誌『Otology 』Vol20 No. 1、日本耳科学会 編集・発行、2010年、p45• 堀井新「注意すべきメニエール病」古谷 信彦 編集企画『ENTONI』 Vol47、全日本病院出版会 発行、2005年、p55• Beasley NJ, Jones NS 12 1996. J Laryngol Otol 110 12 : pp. 1107—1113. (英語) 学会報告• 高橋正紘, 「」日本めまい平衡医学会『Equilibrium research 』Vol,68 No5、日本めまい平衡医学会 編集・発行、2009年、p. 344• 武田憲昭, 「」 日本めまい平衡医学会 『Equilibrium Research』 77巻 3号 2018年 p. 194-200, :。 前田幸英, 池園哲郎, 「」 日本めまい平衡医学会 『Equilibrium Research』 76巻 1号 2017年 p. 8-16, :。

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メニエール病とは

メニエール 病 耳鳴り

めまいの原因は耳や脳の病気などさまざまです。 このうち脳の病気を除くと、めまいの原因となる病気の60%以上は良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎で占められるといわれています。 この三つの病気は、いずれも強いストレスや疲労、睡眠不足などからくる自律神経のバランスの乱れがかかわっていると、私は考えています。 特に深い関与が考えられるのがメニエール病です。 メニエール病とは、ある日突然グルグル回る回転性の激しいめまいが起こり、吐き気や冷や汗、嘔吐などの症状を伴います。 女性にやや多く、発症年齢のピークは30代後半~50代後半といわれています。 めまいや耳鳴りが起こるとメニエール病を疑う人が多いようですが、この病気を自己判断して受診するめまいの患者さんのうち、約9割はメニエール病ではありません。 残りの約1割の人だけがメニエール病と診断されています。 ですから、実際にはそれほど多い病気ではありません。 ただ、症状が非常につらく、悩みが深い病気といえるでしょう。 長年、メニエール病をはじめとするめまいの患者さんと接するうちに、私は興味深い点に気付きました。 患者さんの多くが、肩と胸を上下させる浅い胸式呼吸をしていたのです。 野生のゴリラは、敵と遭遇すると胸を広げてドンドンとたたき、威嚇します。 このときのゴリラは強いストレスと緊張を感じており、体が上下に揺れる浅い胸式呼吸になっています。 人間とゴリラを一緒にするのは乱暴かもしれませんが、浅い胸式呼吸の患者さんも強いストレスを感じているようです。 実際に患者さんを問診すると、几帳面で真面目な人、責任感の強い人が多いのに気付きます。 そうした気質や環境が強いストレスを生み、自律神経のバランスを乱しているのでしょう。 事実、メニエール病の人は自律神経失調症も併発している場合が少なくありません。 そこで私は、治療と並行して患者さんにストレスや緊張を和らげる腹式呼吸を指導してみました。 すると、多くの患者さんに改善傾向が見られたのです。 Aさん(20代女性)は、職場で大きな仕事を任されました。 しかし、仕事がうまくいかず、眠れない日が続きました。 そして、グルグルと回るめまいと耳鳴りを伴うメニエール病を発症したのです。 初診時のAさんも、肩と胸が上下に動く浅い胸式呼吸でした。 そこで、薬物療法と並行して、呼吸法の指導をしました。 Aさんは3ヵ月ほどで腹式呼吸を身に付け、それと同時に、めまいも落ち着きました。 また、仕事の緊張も腹式呼吸で解消できると喜んでいました。 私はこれまでに数回、メニエール病のめまい発作を起こす少し前の患者さんの、自律神経と脳波を測定できました。 発作直前に測定できたのは偶然ですが、患者さんはみな、交感神経が異常に活性化していました。 この測定結果からも、メニエール病によるめまいは、自律神経のバランスが深くかかわっていると推察できます。 肩や胸を上下させる浅い胸式呼吸を、ゆっくりと吐く腹式呼吸に変えるだけで、自律神経のバランスはある程度整います。 腹式呼吸が身につけば、ストレスなどで過剰になりがちな交感神経の働きが抑えられ、自律神経のバランスが整います。 ただ、呼吸を変えるのは容易ではありません。 まずは最低でも1日1回、12週間(3ヵ月)以上続けてください。 寝る前や入浴後など決まった時間に行えば習慣にしやすいはずです。 ストレスや自律神経が特に深くかかわっているのはメニエール病ですが、そのほかのめまいも、ストレスが関係しています。 良性発作性頭位めまい症は、ストレスで体が硬直してしまい、睡眠時の寝返りが減少していることも要因だといわれています。 また、前庭神経炎はウイルスによる感染症ですが、ストレスで免疫力が低下すれば、感染症にもかかりやすくなります。 いずれにしても、めまいで悩み、強いストレスの自覚があるかたは、一度この呼吸法を取り入れてみてください。 ただし、腹式呼吸を身に付けても、ストレスの原因が解消しないかぎり、自律神経のバランスは完全には整いません。 ストレスマネジメントも並行して行うようにしましょう。

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03. 多忙や心労がかかわるめまい、難聴(メニエール病)

メニエール 病 耳鳴り

どんな病気なの? メニエール病というと「若い女性がストレスでめまいを起こす病気」というイメージがあるのではないでしょうか。 メニエール病の原因はずばり「内リンパ水腫(内耳のリンパが増え、水ぶくれの状態)」です。 その根底にはストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格などがあると考えられています。 この両方もしくはどちらか一方が強く水ぶくれになるかにより症状が異なります。 蝸牛が強く水ぶくれになれば、めまいは感じず難聴だけを自覚します。 水ぶくれが弱ければ難聴を自覚せず、「耳が詰まった感じ」や「耳鳴り」、「音が響く感じ」のみ出現する場合もあります。 反対に三半規管・耳石器が強く水ぶくれになれば、難聴や「耳が詰まった感じ」などは感じず、めまいのみを自覚します。 めまいの強さも「グルグル回転する激しい」ものから、「フワフワ雲の上を歩いている感じ」のものまでさまざまです。 めまいの持続時間は10分程度から数時間程度であることが多く、数秒~数十分程度のきわめて短いめまいが主である場合、メニエール病は否定的です。 すぐに診断できる病気なのでしょうか? めまい=メニエール病と考えがちですが、メニエール病には厳密な診断基準があり、それを基に診断します。 それは「難聴、耳鳴り、耳が詰まる感じなどの聴覚症状を伴うめまい発作を反復する」です。 ここで一番大切なのは「反復する」という点です。 めまい発作や難聴発作が1回起きただけではメニエール病とは診断できません。 この診断基準を満たし、且つ類似の他の病気を除外できたものを「メニエール病確実例」と診断します。 また、聴覚症状のみ、めまいのみをくり返すタイプは「メニエール病非定型例」と診断します。 非定型例は確実例よりさらに除外しなければならない病気が多く、厳密な検査と経過観察をすることが推奨されています。 類似の他の病気とは? メニエール病の初回発作では、めまいを伴う突発性難聴と鑑別ができない場合が多いことは前述しました。 その他に外リンパ瘻、内耳梅毒、聴神経腫瘍、小脳・脳幹を中心とした中枢性疾患など原因既知の疾患もメニエール病と類似の症状を呈し、鑑別が必要です。 どんな診察や検査が必要なの? メニエール病は「くり返す」エピソードがあって初めて診断できます。 従って十分な問診が大事です。 めまいの診察では体のバランスを調べる検査(目を閉じて足踏みしてもらう検査などがあります)や眼振検査(目の動きの異常を調べる検査)を行います。 聴覚症状に対しては耳内を観察し、聴力検査を行います。 症状がめまいのみでも、隠れた難聴がある場合を想定して聴力検査を行う必要があります。 逆に聴覚症状のみでも、隠れためまいがないか眼振検査を行う場合があります。 中枢性疾患の除外には、他の脳神経症状がないか神経学的診察も欠かせません。 体のバランスを調べる検査で小脳や脳幹の障害が発見される場合があります。 どんな治療をするの? 強い発作で嘔気が強く、薬を飲む事も出来ない時は安静の上でめまい止めの点滴を行います。 内服が可能であれば、めまい止め・利尿剤を中心に抗不安薬や循環改善薬・ビタミン剤などを組み合わせて使用します。 発作の初期に上手にめまい止めや抗不安薬などを用いることで、大きな発作の予防や症状の軽減を図る事ができます。 しかしメニエール病にはストレス・睡眠不足・疲労が関与していると考えられており、薬による治療だけでは根本的な治療にはなりません。 「薬によって症状を抑える事が出来る」事で少し安心しつつ、ゆっくりとストレスの原因を見つめ直したり、生活習慣を正すことが必要です。

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