『コーラ』の中にソフトキャンディ『メントス』を入れると、どうなるかご存知だろうか? そう、思い切り噴射するのである。 まるで爆発したかのようにコーラが噴射するのである。 この現象は「」と呼ばれている。 「メントズガイザー」の勢いは凄まじい。 その恐ろしさを知っていたのだろうか、 ある男がコーラを大量に飲んでからメントスを食べるという暴挙に出たのである。 果たして男はどうなってしまうのか!? その様子は動画「」で確認できるぞ。 男性はブラジル人であるようだ。 で、彼はペットボトルのコーラを飲んでいる。 腰に手を当ててグビグビ。 気持ちのいい飲みっぷりだ。 そして、ボトルの4分の3ほど飲んだところで、 メントスを数粒取り出し、まるで薬を飲むかのようにコーラで流し込んだ! 彼の体内でメントスとコーラが出会った瞬間……キター! やっぱり爆発した!! しかし、その勢いは想像以上。 まさに人間メントスガイザーだ。 この映像はネット上でも注目され、ネットユーザーからは以下のような声が寄せられている。 ・ネットユーザーの声 「やだー!」 「もうアホすぎ」 「噴水みたい!」 「期待通りの爆発(笑)」 「意外と不快感がないな!」 「なぜやろうと思ったのか」 「こんなこと、彼以外誰もしないでしょう!」 人間メントスガイザーの勢いはハンパなかった。 メントスガイザーは、ビンだろうと、コップだろうと、人間の体だろうと、間違いなく起こる現象であるようだ。 だが、一度飲み込んだコーラを強制的に逆噴射させるというのは痛くはないのだろうか? 男性は爆笑していたが……。 体に負担はかかりそうなので、真似厳禁だ。 参照元: 執筆:.
次の「メントスコーラ」は遊びを超えた「科学の教材」だった? みなさんは「メントスコーラ」ってやったことありますか? コーラにメントスを入れるとものすごい勢いで泡が噴出するこの現象。 現在では多くのかたに親しまれるこの遊びは1999年にアメリカのDavid Letterman Show[1]という深夜バラエティ番組で公開されたのが初めてだと言われています。 以来、テレビやインターネットで幾度となく取り上げられました。 ところで、一体 なぜコーラにメントスを入れるだけで大爆発が起きるのか…気になりませんか? 実はコーラにメントスを投入したとき、ボトルの中では流体力学や表面科学など、さまざまな科学に関連した現象が生じています。 「メントスコーラ」は言わば、 遊びを超えた「科学の教材」だったのです。 2008年、メントスコーラはアメリカの物理学会で 論文として発表されるほどに大きな議論を巻き起こしました[2][3]。 ここではその論文を基に、この遊びに隠された科学に迫ってみたいと思います。 炭酸飲料の中で巻き起こる二酸化炭素の脱出大作戦!? さて、まずはコーラに限定せず 炭酸飲料中の二酸化炭素について考えてみます。 炭酸飲料が多量の二酸化炭素を溶解させた飲み物であることは多くのかたがご存知でしょう。 キャップを開けるとプシュッという音とともに,炭酸ガスが抜けていくことからもわかるように、炭酸飲料中の二酸化炭素は非常に不安定な状態にあり、常に コーラの中から脱出することを目指しています。 しかし、 水という表面張力が非常に強い液体の中に存在するため、二酸化炭素同士が集まって炭酸ガスとして出て行こうとすると、図1のように 水に潰されて阻まれてしまいます。 図1 炭酸飲料の中の炭酸ガス(イメージ図) このような状態では、 熱や振動などのエネルギーを外部から与えない限り二酸化炭素はなかなか脱出できません。 これが、不安定な状態であるにもかかわらずコーラを開栓した途端に炭酸ガスが吹き出てこない理由です。 では、二酸化炭素の脱出大作戦は不可能なのでしょうか?? ここで、炭酸飲料をグラスに注いだときのことを思い出してみてください・・ ポコポコと出てくる泡たち。 よーくみると、それらのほとんどが グラスの側面や底面から出てきているように見えるのではないでしょうか? 実は、水中で二酸化炭素が集まって一つの炭酸ガスの気泡を作るよりも、 グラスの表面の凸凹の隙間で炭酸ガスを作るほうがラク(エネルギーが少なくて済む)ということが知られています(図2)。 これは言い換えると、炭酸飲料の泡立ちは、 炭酸飲料が接しているものの「表面形状」にも関係しているということです。 図2 グラス表面の炭酸ガス(イメージ図) このような状況を考えると、二酸化炭素の脱出作戦の全容が見えてくるのではないでしょうか? (1) 水の表面張力の影響を下げるものを入れる (2) デコボコした形状のものを入れる ということが重要そうです。 図3 CokeとDiet Cokeそれぞれにメントスを入れた際に ボトルから噴出した液量([2]や[3]のデータをもとに著者作成) 図4 Tonic WaterとDiet Tonic Waterそれぞれにメントスを入れた際に ボトルから噴出した液量([2]や[3]のデータをもとに著者作成) この結果から、コーラよりもダイエットコーラ、トニックウォーターよりもダイエットトニックウォーターの方が、多くの液量がボトルから噴出していることがわかります。 実際、 ダイエットコーラに多く含まれる人工甘味料のアスパルテームや防腐剤である安息香酸ナトリウムなどの成分は、水と二酸化炭素の間で界面活性剤として作用し、 水の表面張力の影響を低下させると考えられています。 次に、メントスの働きについても考えてみましょう。 メントスはアラビアガムやゼラチンを主成分とするお菓子で、これらの成分がアスパルテームや安息香酸ナトリウムと同様、 界面活性剤の働きをします。 また、メントス表面に空いた無数の小さな孔が気泡発生を容易にしています。 先に述べた(2)の効果ですね。 論文では メントスをコーラに入れた際の落下速度や反応の継続時間についても触れられています。 図5をみると、メントスは岩塩や他の菓子に比べてボトルの底に到達するまでの時間が短く、反応の継続時間が短いことがわかります。 底に到達する時間が早いと、 発生した炭酸ガスがボトルの中を移動する距離は長くなります。 その間、コーラ中の二酸化炭素が次々とその炭酸ガスに合流して失われるため、 短時間で一気に脱出しようとした炭酸ガスでボトルの入り口は溢れかえり、激しい爆発が生じているという可能性もあります。 図5 ボトルに投入してからボトルの底に到達するまでの時間(左)と反応時間(右)([2]より抜粋) 最後に、ここまででみてきたメントスとコーラの特徴についてまとめてみましょう。 (1) (ダイエット)コーラに多く含まれるアスパルテームや安息香酸カリウム、およびメントスに含まれるアラビアガムやゼラチンが 界面活性剤として働き、 水の表面張力の影響を低下させる働きをする (2) メントス表面には無数の小孔があり、 炭酸ガスが生成されやすい。 (3) メントスはコーラボトルの口に入るサイズのものの中では ボトルの底に到達するまでの時間が比較的短いため、 激しい爆発を引き起こしている可能性がある 以上、メントスコーラに秘められた科学の一部を紹介してきました。 噴出する高さや激しさといった内容は本論文でもまだ詳しく言及されておらず、まだまだ追究してみる価値がありそうです。 手軽にできる「遊び」として、「科学の教材」として・・ メントスコーラをもっともっと楽しもう! ただし、くれぐれも直接体内で混ぜるなど、危険な実験は控えてくださいね。 参考文献 [1] [2]Coffey, Tonya Shea. 6 2008 : 551-557. [3]•
次のコーラの瓶にソフトキャンディー「メントス」を入れ、泡が高く吹き上がる様子を収めた動画「メントスコーラ」が人気を呼んだのは、つい数年前。 ところが、これを体内で実験しようとした女性が胃を傷つけたことが中国で報じられ、ネット上でも話題になっている。 この現象は、「メントスガイザー」とも呼ばれ、ペットボトル入りのコーラに、オランダ生まれのソフトキャンディー「メントス」数錠を投入すると、中の炭酸が急激に反応し、泡が数メートルの高さまで吹き上がる、というもの。 原因については、化学反応の結果だという説や、メントスの錠剤内部には内部に無数の小さな穴が空いていることから、表面張力が深く関わっているという「物理反応説」など、諸説が存在する。 05年から06年にかけて、この様子を収めた動画が「」などの動画サイトに大量にアップロードされ、日本国内でも「メントスコーラ」といった名前で人気を呼んだ。 水道の蛇口みたいな勢いでコーラが… 中国で、この「メントスガイザー」を体内で実験しようとした女性がいたとして、波紋が広がっているのだ。 吉林省の地元紙「東亜経貿新聞」が08年5月15日報じたところによると、発端は、5月13日14時頃、同省長春市の21歳の女子大生が、友人と動画共有サイトで「メントスコーラ」の動画を見たことに始まる。 動画を見終わると、女子大生は男友達にメントスを買いに行かせ、「命の危険はないし」などと、コーラを300ミリ飲んだ後に、メントスを2粒食べた。 女子大生は、直後の様子を、同紙に対してこのようにふり返る。 「10秒ぐらいして、ゲップが何度も出たんです。 それが終わるとすぐにコーラを吐いたんです。 それも、水道の蛇口みたいな、ものすごい勢いで。 みんな唖然としていました」 コーラは鼻からも吹き出し、女子大生は呼吸困難におちいったという。 驚いた友人は救急車を呼び、女子大生は病院に担ぎ込まれた。 診察の結果、明らかに胃の粘膜が損傷している様子で、多くの箇所で出血が発見されたという。 記事では、「このような危険な方法を試さないように、ネット上での友人に警告して欲しい」と訴えている。
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